
「いいからやれよ」と言ってくるあいつを一回黙らせろ|講義感想 / 師走の翁先生回
こんにちは! ひらめき☆マンガ教室第9期、聴講コース生のセミオです。
すっかり秋! と思いきや、日中はそれは夏やろの気温まで上がる謎の天気ではございますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
今回は! 約3週間前、2026年10月3日(土)に行われた、師走の翁先生回の感想を書いていきます。
さてさて、ここまでの講義でぼくがもう何度も何度も繰り返し聞いてきたこと。
「意地でも完成させる」
とにかく、完成させましょう。
完成させると、ひとに見せられる。
もしかすると、そのひとから反応が返ってくるかもしれない。
その反応から、次にどうするかを考えるチャンスがもらえる。
だから、とにかく、完成させましょう。
ぼくが2022年のひら☆マン5期を聴講していたときにも、このことを何度もいろんな場面で聞き、そうだナァそうだナァとウヲーンウヲン言いながらやっていました。
参考:前回の授業感想
われらがひら☆マン必勝法にも出てきますね。
ひら☆マン必勝法
①意地でも完成させる
②何度もやる。何度も失敗する
③積極的に行動する
④理由を説明できるようにする
⑤ゴールから逆に考える
⑥他人の表現を観察し採り入れる
⑦思い込まない
ひら☆マン第1回講義投影資料より引用
講評でかいじるさんが「やっと気づいた!」とおっしゃっていた通り、「中でも大事なのは①意地でも完成させる」なんです。
……知ってるんだ。
5期の期間中に自分は、がんばった。
それまで完成させられなかったものを、完成させられるようになったから。
ひとつ、自分にとっての壁を越えた。
ところが、越えた先でも、同じように壁が出てくることに気づきました。あたりまえなのですが。
そしてそこでも、「意地でも完成させる」が必要になる。
繰り返していると何が起こるか。ぼくの場合、ゼロヒャクになっていきます。
例えば目下困っているぼくが「完成させられないもの」は、「自分から久しぶりのひとと連絡を取って、会う」をやること。
会うまでに
「このひとは今ぼくについてどう思っているかな」
「どこで会うのが適切だろう」
「そもそもなんて言って会う? 目的は? 意味は?」
などなど、考え込んでしまって、LINEを開いては友だち一覧に戻る、をよく繰り返しています……。
そんなとき、ひら☆マンで何度も聞いた「意地でも完成させる」が、いつのまにか「だから、いいからやれよ!」という言葉に変換されて、何度も何度もループする。
そしてたんに、焦る。
必勝法というものが、役に立つ考え方ではなく、自分を焦らせるだけのものになってしまう。
いや、してしまう。自分で。
そんなパターンにいろんな場面で度々ハマっていたころに、今回の講義が行われました。
今回の講義では、制作コース生の方々がマンガを完成させる中で実際にぶつかった、けっこうリアルな問題に関する相談が多くありました。
その問題をときほぐしてくださる先生方のご回答、それらにさらに重なる質問……。
これらの対話をたくさん聞いて、自分に置き換えたらどうなるかなって、具体的に想像を膨らませることができました。
「もし自分だったらこうするかもなあ」とか、
「自分にもそういう場面が来たらイヤッ……イヤ!!!」(いまのはちいかわですね)とか。
そのやりとりはまさしく頭のマッサージ――。
手が止まりそうになったときの自分用メモ
自分がまた同じようなところで立ち止まったときに読み返せるように、講義で学んだことを一部書いてみます。
いちおう、以下は講義の書き起こしではなく、講義でのやり取りを、ぼくだったら「次にどうするか」という形に整理したものですので、あしからず。
- 「あれ、これっておもしろいんだっけ……?」となったら
最初に何をおもしろいと思っていたのか、立ち返る。
そのためにも、着想したときに「どうおもしろいか」を、言葉にして残しておくとよい。
基本、企画するひとは誰よりも長い時間、同じネタに触れているから新鮮さは薄れる。
それと、作品が面白くないことは別。
途中でおもしろいかわからなくなっても、それは自分の感情と捉え、完成させることを優先する。
気軽に相談する。「こういうことをやろうと思っていたんだけど」と企画を説明してみる。
自分ひとりで面白さを判定し続けるのではなく、誰かの反応をもらって、何が伝わっているか/いないかを確かめてみる。
参考:くたくたさんの質問
- 「いつまで修正を繰り返せばいいんだ?」となったら
修正した回数ではなく、何を実現したくて直しているのかを振り返る。
自分が出したい面白さに近づいているのか、それとも目的を見失った修正になっているのか、どっちなのか。
相手の指摘が自分の作品に必要なものか、考えてみる。
参考:北見さんの質問
- 「全部ちゃんとやろうとすると終わらない!」となったら
作品を完成させるには、マンガならページやコマ、制作時間といった「コスト」がかかる。
自分が使える時間や、今の技術でできることを踏まえて、何をどこまで描くかを決める。
早く描けるようになりたければ、決めた時間内で仕上げる練習も必要。
参考:作品にかけるコストについての師走の翁先生、さやわか先生とのやり取り
こうしていくつか書いてみて改めて思ったのですが、他のひとの作品に対する具体的な問答を目の前で聴けちゃうところが、ひら☆マンのすごいところです。
ひら☆マン必勝法は、さやわか先生が考えた理論です。これを守れば絶対にマンガが描けるようになる。
けれど、それをどう実行に移すか。その具体例を我々受講生は大量に見ることになる。
さて、こうして手が止まったときに取れる行動を整理したものの、まだ、「おもしろくなかったらどうしよう」という不安が残ります。
今回の講義で印象に残ったお話がありました。
おもしろいかどうか、わからないまま出していい
自分の作品がつまらなかったらどうしよう、という不安について、師走の翁先生は、「プロのマンガ家であってもその不安がなくなるわけではない」とお話しされていました。
自分が傑作だと思えるものだけを描いて、世に出し続けることはできない。
面白くないかもしれないと思っても、描いて出す。
そのうえで先生は、不安になって描く手を止めることが一番良くない、とおっしゃっていました。
それを受けて、さやわか先生。
面白くないと思って出していただいて全然構いません。
そうだ、ここは教室だ。
だからここに出すマンガは、間違えていい。
ひら☆マンは教室で、学びの場なのだから、面白さの保証がある「完成」稿だけしか提出しちゃいけないわけがない。
そうだったそうだった。ひら☆マンは、たとえ間違えたとしても、そこから学ばせてもらえる場所だった。
あらゆる方面に「間違えちゃいけない」と身構えていたぼくの不安が、すこしずつ溶けていく気がしました。
さて。冒頭に書いた、久しぶりのひとに連絡できない話。
もちろん、友人との関係は「教室」ではないけれど。
「自分の不安がなくなったら連絡しよう」というスタンスでは話が前に進まないから、まずは相手に聞いて、その反応を受けて考える。
今相手が自分をどう思っているかとか、どこで会えばいいかとか、そういうのは連絡出してからだよ。
「わかってるなら、さっさとやれよ」
……出たな! 妖怪・ひら☆マン必勝法みたいなことを言っているようで、たんにひとを急かして焦らせるだけのせっかち野郎!
そういう声に耳を傾けるから、焦っちゃうんだ。
今からやるんだよ。
だから、黙れと、そいつに言ってやれ。
以上! 師走の翁先生回の感想でした!
