
好きな漫画「ヒカルの碁17巻148局」に見る意味のあるキャラクターデザイン

最近の漫画を挙げたいと思ったんですけど、少年期から青年期にかけて見たものがどうしても一番になってしまいます。
ヒカルの碁の素晴らしさを語るにあたって自分が力不足であることは自明ですが、一つだけ、小畑健のキャラクターデザインについてだけ言わせてください。
ヒカルの碁はざっくり言うと「平安時代の最強碁打ちが碁を打つために幽霊になって小学生に取り憑くが、小学生が碁に夢中になってしまい碁を打たせてもらえなくなる話」なんですけど、この幽霊の藤原佐為のキャラクターデザイン、はじめは扇子を持ってなくて、小畑健のアイディアで持たせたそうです。

(洪秀英の帽子も小畑健…!そしてほったゆみも絵が上手い。)
この扇子は後に、佐為とヒカルが部屋で対局するための、とても重要なコミュニケーションツールに変わります。そして17巻148局で消えた佐為がヒカルの夢に出てくる感動シーンでも、コミュニケーションは言語ではなく、扇子で表現されます。

(ヒカルに扇子を渡すことによって、佐為が碁を手放したこと(=未練は無くなった)と、後はヒカル任せたよ、という意味が込められていると考えられます。)
そんな重要な扇子が、原作者ではなく作画の小畑健が考え出したということが驚きです。原作付きの漫画って原作者がキャラも話も考えて、作画はそれを受け取って絵を描く…というイメージだったんですが、ヒカルの碁の物語にとって超重要なこのシーンでは、作画の小畑健が考えたキャラクターデザインが、原作者に影響を与えて、話を作らせています。自分が知らないだけで他の原作付き漫画も実はそんな感じなんですかね?
