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4月~7月振り返り


備忘をかねて毎月つけていた「振り返りメモ」を公開します。

ほとんど反省と愚痴の記録ですけども(汗)

試行錯誤の過程が、誰かの役に立つかもしれませんので……。

そのときどきに読んで参考になった本もリンク付きで紹介しています。

「この本もいいよ」「もっとこうするといいよ」というアドバイスがありましたら、コメント欄や飲み会などで、ぜひ教えてほしいです!

それでは、長いですが……直近三カ月の記録です↓↓↓

   

〇3月末 初回ネーム提出

二週間かけて8頁のネームを考え、一週間かけてクリスタで清書。提出。

分からないなりにとりあえず完成させたのがよかった。「内容を考える/コマ割り&入れる絵を考える/クリスタを使って清書」と、ミッションを小分けにしたのがよかった。全部同時にするのはまず無理だっただろう。

   

<読んだ本の中で参考になったもの>

犬丸『かんたん!クリップスタジオ漫画術』

   

    

〇4月 初回講義 課題①自己紹介

<ネーム>『がんばれホタテちゃん』

①提出したネームは「マンガの形式」になっていなかったと反省。

マンガの形式をどう身につけるか。ネーム模写をするにしても、次回〆切には上達が間に合わない。そこで、先行作品を真似することに。永田カビさんの作品をすべて読み、参考になりそうなコマをスクショしてストック。キャラ配置、背景、効果をとにかく模倣。真似しすぎだし、間違って真似している可能性があるが、真似しないと一ミリも画面が埋まらないので、仕方ない。

   

②「起承転結がなく、複数トピックが並列している」と指摘を受けた。

テキストエッセイ読者にはウケる構成だが、マンガ読者には気持ちが悪いらしい。読者層の違いを理解した。採用するトピックを一つに絞り、それを核にストーリーを再編。

「編集者が要求する修正に応えられない作家は、それまでの作家である」という信条をもっているので……修正は大変だけど、歯を食いしばって敢行。

   

<完成稿>『恋ってなんだ?』

読んでくれた人からはおおむね好感触をえた。

しかしそもそも「読まれない」という問題に直面。現にゲスト講師の武富先生には読まれていなかった。例えば、一頁目の絵がものすごく上手かったら、目を引いて、読んでもらえたかもしれない。画力をあげようと思った。

   

     

〇5月 課題②今一番描きたいものを描く

<ネーム>『俺様のスケボー!』

武富先生から「初心者の方ですか? にしては面白くかけています。たくさんかけばうまくなる人かも」というコメント。

初心者すぎて相手にされていないと感じた。コマ割りを学び、作品資料を集め、かなり没頭して一生懸命作ったネームだったので、ちょっと悲しかった……。

けど、それを愚痴っていたら、他の制作生の人に「画力で判断される題材を選んで、自らそのステージに上がったのだから仕方ない。先生もああいうふうにしか言えない」と言われ、ハッとした。自分に甘かったと思う。

他の制作生から、参考になりそうなマンガを教わった。また他の方から、クリスタの使い方、効果線や集中線の引き方、グラデトーンの使い方等も教えてもらった。去年の制作生たちからも、クリスタの基本設定、使っている素材やペン、ブラシ等を教わる。ひらまん出身のマンガ家さんたちに、ネームを見てもらい、アドバイスをもらう。ひらまんオールスターの皆さんにおんぶにだっこ。

    

<完成稿>『俺様のスケボー!』

丸二週間かけて、なんとか作画完成。

クオリティは高くないが、読んだ人はみんな笑ってくれた。自分の作品で人が笑ってくれるのは嬉しい。

自分が描きたいタイプのマンガを完成させるために、どういった技術が必要なのか、具体的に分かってよかった。すべての技術を身につけて、商業レベルにもっていくには、どんなに頑張っても三年はかかると理解した。逆に三年間やれば、できるようになるタイプの事柄だと分かって、ちょっと安心した。

    

<読んだ本の中で参考になったもの>

かとうひろし『初心者のためのマンガの描き方ガイド マンガのマンガ』

   「コマ割りの基礎編」 「ストーリー構成編」「伝わるマンガの描き方編」の全3巻

慎本真『描けるようになりたい!なら読んでみて。超かんたん!しんもと流マンガキャラの描き方』

   

   

〇6月 課題③画面を作る

<ネーム>『待つ女』

同時並行でやっていたスケボーマンガの作画が大変すぎて、新ネームに2日しか使えなかった。一番扱いやすい題材で、ストーリーはほぼ手癖、コマ割りは他作品を真似して、なんとか形にした。

結果として、普段作り慣れているストーリーのサイズだと16頁マンガには収まらないと痛感。作劇上必要な要素が紙幅に入りきらず、その点を講評でも指摘された。

作劇上要求される情報を入れようとすると、駆け足の展開になったり、必要な「間」をとれなかったりして、マンガとしてのリズムがどんどん崩れていく。ストーリーのサイズ感を誤っていると、いつまでたってもマンガのリズムの練習ができない。反省。

   

<完成稿>『プリン』

紙幅に比して大きな話を用意してしまったので、話を閉じるために、ラストではモノローグを使うしかないと分かっていた。モノローグで読者を白けさせないためには、エモい情緒でごまかしていくしかない。そのためには、背景やディティールをしっかり入れるタイプの作画にする必要があり、労力がかかって大変だった。

最終的には気合いで絵を入れたが、パースが狂っていて、人物が接地しておらず、顔は歪み、線が太すぎたり細すぎたり、ガタガタだったり……作画上の問題が目立った。3Dモデルの導入、素材の積極利用を心に誓った。

   

<読んだ本の中で参考になったもの>

ヒロユキ『マンガで夢を叶えるための゛おもしろい”の伝え方』

ヒロユキ『マンガでわかる 本気で売れるためのヒロユキ流マンガ術2』

村田雄介『ヘタッピマンガ研究所R』

   

   

〇7月 課題④強く欲望する

<ネーム>『乙女の本懐』

去年の制作生の方から「ストーリーのサイズダウンをしたいなら、まず、四コママンガを作って、それを16ページに引き伸ばしては」とアドバイスいただき、非常に有益だった。

   

「好きな人がいる→告白する→ひどいフラれ方をする→でも罵られて嬉しい」という四コマをまず考える。「もっと罵られたい→もう一度言ってと頼む→拒否される→だけどめげない」と、さらに四コマを続ける。

「欲望→行動→結果→反応」の四コマが基本単位。「反応」に内包される感情からさらに新しい欲望が生まれ、次の四コマに移る。四コママンガをつなげていけば、何ページのマンガでもつくれることを発見した。しかもこのフォーマットを使えば、キャラクターをはっきり打ち出せる。(上掲のヒロユキさんの本にも詳しく書いてあります)

目から鱗。一気に理解が深まり、視界が開けた。「マンガにストーリーは不要」という言葉の意味が分かった。アクション・リアクションを基本単位としたエンタメのビートを刻み続けることが大事で、「話の内容(=ストーリー)」はあまり重要ではない。

   

テキストネームは一時間弱で完成。ミニネームを作るのに二時間。クリスタで清書するのに一日かかった。全部で一日半ほど。あまりに簡単にネームができたので驚いた。

〆切前、自分のネームの構図やコマ割りが単調であることに気づき、「これ、ミスってるわ……」と思ったが、修正は間に合わず、そのまま提出。

だが講義では、構図を始めとする「演出」ではなく、「演技」に問題があると指摘された。「欲望→行動→結果→反応」のうち、とくに「反応」のコマの演技が肝のようだ。一ミリの狂いもなく徹底的にこだわって、「そのキャラならではの感情(が現れた反応)」を表現する必要があり、そうすることでキャラクターが立つと理解した。マンガの仕組みが分かってきて楽しい。

   

<完成稿>『乙女の本懐』

3Dモデルを導入。素材を積極的に使った。すべてのコマに資料を用意して、資料をよく見ながら作画した。だがそれでも単純に画力が足りない。長い時間をかけて取り組んでいくしかないと思った。

全コマをきちんと描こうとすると〆切に間に合わないので、大事なコマは先に頑張って描いて、つなぎのコマは駆け足で描いた。本当はすべてのコマ、全ページを丁寧に仕上げたかった。

   

<読んだ本の中で参考になったもの>

室井康雄『アニメ私塾流 最速でなんでも描けるようになるキャラ作画の技術』

石川聡ほか『基礎から学ぶ空間デッサン』

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