〆切キリキリ日記③
– 近況
普段つけている手帳(ほぼ日手帳、日記も兼ねている)に加えて、最近仕事専用の手帳を導入しました。
何年漫画を描いてるんだ…というガバガバさなのですが、この頃ようやく仕事上の自分の癖や作業時間を把握できてきたので、「○日まで仕上げるぞ」という目標からさらに具体的に、一日々々のノルマを○ページと決めてとりかかることにしました。
▲マーカーは無印良品のものが良い色だったので全色購入。あんず色、灰色、からし色など、他にはないくすみのある落ち着いた色で、目に優しいです。全色1pに使ってもまとまりがあるのが良い。
一日に最低限しなければならないタスクが色と数字で明確になったので、毎日の過ごし方にメリハリが出てきている気がします。予定通り終わった時は余暇を他の事に充てられるし、余裕があるときは巻いて作業すればいいし、余裕がない時は残りの日数のノルマをシビアに検討できるしで良い事づくめです。がんばりたい…。
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– 第5,6回の講義を受けて
師走の翁先生の講座は理論の筋が立っていて大変為になる回でした。特に、ネーム段階で意識するべき「描きたい事」と「コスト」の関係は非常に解りやすく、私が毎回悩まされている事だったので、ネーム模写で力を付けたいと思いました。あと、いくら何を描いても良い漫画でも、主人公のモラルに説得力や軸がないと想像以上のノイズになってしまうことも、師走の翁先生の講評で痛感しました。
吉田先生の講座は、よく見知った描き方を進める中で、細かい小技や操作に知らない物が多々あったので、発見に満ちた回でした。漫画を制作するスピードがみるみる速くなるこの世の中で、こまかな時短と工夫がものを言うのかもしれないなと思います。
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– ネーム『非業の生』
〆切との闘いでしたが、かなり楽しんで描けたネームでした。自分に対する理解も深まった気がします。自分が分裂したらこの二人になるんじゃないかと思うくらいには欲望を抽出出来たと思います。
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– 完成稿『空回り幽霊』
〆切に間に合いませんでした!!ひらマン課題は全提出を目指していたので、非常に悔しいです。日々の仕事のノルマ配分を制御できていなかったのが主な原因だと思われるので、反省して次回以降に活かしたいです。
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– 第5,6回の講義、課題の制作を通してのToDo
- 「ネーム模写」を余暇の過ごし方に取り入れる。
- ネームを描く時に、内容の「コスト」を意識する。
- 自分のアイデアを、もう1,2段派手にする努力をする。
∟アイデアを出すために、脳のサイコロを振りまくる訓練をしたい。具体的にはまだ思いついていないけど、お笑いのネタを書いてみるとか、ジャンルをくっつけて遊んでみるとか。
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– 前回のToDoのフィードバック
- 今までと違う画風・作風を模索する。
→継続する。進捗の制御をもっと上手になって、作風を模索できるだけの余暇を生み出したい。
- 沢山失敗しても良いかもしれないけども、失敗を繰り返さない。反省を生かしていく。
→継続する。
- もっと、特に今想定している1.5~2倍は作業の日程に余裕を持つ。余暇や、インプットの時間を意識して設ける。
→仕事専用の手帳を活用することで実現の糸口が見えた。この調子で継続する。
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– 今月読んだ漫画3選・感想
①「アヤシデ」①~② 水田マル先生
同じく水田先生の読み切り「77:PRINCESS」でも痛感したことですが、可愛らしい絵柄からは信じられない程「苦痛」からの「解放」を描くのが上手い方だなと思いました。連載になってその描写がもっと洗練された気がします。殺人を犯した主人公の変わった所と変わらない所、優しい面と残酷な面の繊細な対比を描くのが上手で、当然殺人をしたことが無い私でもかなり感情移入してしまいました…。報われて欲しい…!
②「ラストチケット」福地翼先生
部活も属性もバラバラな高校生たちが、一つの目標に向かって駅伝全国大会出場を目指す清々しい青春漫画。続きが気になる、謎の残るオチも絶妙で心に残る漫画でした。読み切りとは思えない程各キャラクターが立っていて、素直に続きが読みたいなと思いました。
③「36度」ゴトウユキコ先生
畏れ多いことに「作風がちょっと似てる」と言われることがあった、ゴトウユキコ先生の短編集。
私には「不倫モノを絶対前向きに描けない・エンタメとしてうまく描けない」問題という大きな課題があるのですが、ゴトウ先生はそれを見事にクリアしていて感動しました。大人同士・人間同士のビターで割り切れない関係性に挑戦したいと思わされる、良い短編集でした。男女の恋愛関係の話だけかと思いきやそうでもなく、それらを纏め上げる「36度」というタイトルが秀逸です。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
7月も頑張ります!