【投稿コース】第6期 投稿コース講評:『「おかしな姉妹」(ネーム)』【8月分】
ひらめき☆マンガ教室第6期から新設された投稿コースでは、月に一度、ひらめき☆マンガ+内に投稿したマンガの中から自由にひとつの作品をえらんで講評を受けることができ、内容はひらめき☆マンガ+で公開されます。
第6期、8月分の講評には全5作品の申込みがありました。本記事では、はとむぎさんの『「おかしな姉妹」(ネーム)』の講評をお伝えいたします。
3.『「おかしな姉妹」(ネーム)』はとむぎさん
講評:大井昌和先生
受講生アピール文
投稿コースのはとむぎです。
〈8月分〉のご講評よろしくお願いいたします。
姉妹がお菓子を食べるマンガです。
ゲーム機の扱いが家庭によって違うように、おやつ(食べ物)に関しても各家庭ごとに様々なルールがあるということを絡めて、スナック菓子を禁止されて育った姉妹(家族)がスナック菓子によって仲を深めるお話しとして描きました。
初めて10ページという枚数にチャレンジしました。かなり手一杯です。
完成稿に向けてアドバイス頂けると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
【参考】
・「ちいちゃんのおしながき」大井昌和
・「エルフさんは痩せられない」シネクドキ
【想定媒体】
正直に言いますと、想定読者を具体的に思い描けていませんでした。ただ子どもではなく、大人に読んでもらうものとして描きました。
よろしくお願いいたします。
講師講評(大井昌和先生)
投稿ありがとうございます〜 連続投稿素晴らしいですね👍
さて今回は10pにチャレンジということで内容もそれに合わせて何気ない日常を描くという選択もわかります。
その何気ない日常の中にあるさざなみのようなものを書くことで10pの長さで内容を出したいという狙いは理解できます。
であればその何気ない日常を徹底したディテールで表現して、またさざなみも全て掬い取る気合いで描かねばならないと思います。
日常を演出する背景や空間。
独立した姉の家に妹が遊びに来ているというシチュエーションを最初にパッと読んで理解できる読者はこれだとほぼいないでしょう。
・まずは妹がお姉ちゃんの家に来た
これがあるだけでグッと出だしにブーストがかかるはずです。1一コマふたコマで描けることなので10pでも十分できることです。コマ割りとこういう状況や情報のやりくりは漫画の基本技法なのですが…技術書などは残念ながらほぼないので、シラスやゲンロンのマンガ関連の放送を見回すのが一番かなと思います。
こういうスタートが切れると「日常」というものが浮かび上がるわけです。勿論お姉ちゃんの部屋のディテールも欲しい、美容師であれば自ずとどういう部屋かは方向性も決まるわけですし。
そしてその日常に起きるさざなみが進路の話な訳です。
しかしこのさざなみのようなものをただの会話で流してしまうので、えびせんへのエピソードのリンクがただつなげただけ=ドラマもエンタメもない状態になってしまっているわけです。
ではどうするか。
例えばお姉ちゃんが家を出るときの過去の描写を回想シーンでもいいので描く、母との喧嘩 荷物を持って出たのか手ぶらで出たのか、それらが「気になることはやる」という進路とえびせんに重なる印象を生むような回想を選び取れば冒頭のようにページを食うことはありません。
講師講評ここまで
以上になります。
はとむぎさん、講評にお申込みいただきありがとうございました!
おわり