好きなマンガ：潮が舞い子が舞い　九巻

1話あたり12ページの、高校生たちによるラブコメ要素強めの青春を描く一話完結の話です。
登場人物が多く、群像劇的な所のあるマンガで、別の話で主人公だったキャラが、ある話ではちょっとしたモブ的な立ち位置で登場したりします。

入りぬきや、トーンをあまり使わず、目にハイライトを入れることもあまり無い、シンプルだが可愛らしい絵柄です。

基本的には色んなキャラが仲良くしている様子を描いているのですが、高校生らしく自意識の強さからすれ違いや喧嘩になったりします。
前の話では楽しく話していたのが次の話では喧嘩になったり、人間関係のうまくいかない感じが急に来て、仲違いの仕方にリアリティを感じます。
そういう構成が、すぐそばにあったはずの楽しい日常が急に遠くなってしまう寂しさを感じさせてくれる、とても切なくなるいい一冊です。