ネーム模写「けむたい姉とずるい妹」2
ばったん先生の『けむたい姉とずるい妹』4巻からのネーム模写の続きです。
ふたりの関係が、絵だけで十分伝わるコマ割りになっているなと、模写をしながら改めて感じました。
今回4ページ分アップしました。
1ページずつ、コマごとにセリフ以外の部分から読み取った内容を書いていきます。
1ページ目（5コマ）
①ふたりの立ち位置が、見下ろす側と見下ろされる側になっている。
縦ぶちぬきのコマに吹き出しが３つ入っており、
セリフが進むにつれて妻の考えが深堀りされていく。
②③夫の手元アップのコマを2つ並べて、妻のセリフを聞いた夫の心情を表現。
④夫の動きを見て一旦黙る妻。
⑤ふたたび話し始めるが、今度は夫の顔を見せる。
2ページ目（3コマ）
①妻の顔を枠線からはみ出す形で描く。妻の晴れやかな表情。決意を感じさせる。
②うつむいている旦那。がっくり来ている。背中側に断ち切る感じのコマ。虚しさ。
③ふたりの足元。立っている妻、あぐらを書いている夫。もはや気持ちがすれちがっていることを伝えている。
枠線がなく、しらけた感じが出ている。
3ページ目（3コマ）
①回想。夫の人生を決めた過去の思い出を一コマはさむ。「あとの時と同じだ」
②妻の顔を下からあおり気味に。意志の強さ。
③妻がお辞儀しているのだが、夫の頭よりも高い位置に頭があり、ふたりの関係を表している。
4ページ目（5コマ）
①ふたたび夫の顔。うつむきながら、少し笑顔。
②ここで妻がしゃがんで顔の高さを揃える。妻が夫からの話を聞く体勢に入っている。
③夫を背中から。顔を見せない。後ろ向きの発言だということ。
④さらに夫の発言つづく。その発言を受けての妻の顔が夫の背中ごしに見える。「なにそれ…」的な顔。
⑤妻がうつむく。「そんなことを言いたかったの？」と思っていそう。
夫婦の会話、関係性が絵とコマで的確に表現されていて、無駄がないです。
なんとか自分の漫画にも反映させたい技術です。
