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【非漫画的雑談】田舎本を語る。


どうも、消滅可能性自治体出身・在住のえぴのみすです。いやぁ、田舎の話題って定期的に燃えますよね(イオンとか九州とか)。人々の感情を激しく揺さぶる何かがあるのだろう。

『冬虫カイコ作品集 回顧』の冒頭作「帰郷」を最近読んだのだが、田舎の描写がなかなか強烈だった。田舎の人間は悪意なく差別的・時代錯誤的な規範を投げつけたりするもんだが(いや私も純粋培養の田舎人間なので、自戒を込めて言う)、その辺が上手く描かれていて憂鬱になる。

で、最近読んだ別の本を思い出した。富山の出版社桂書房から最近刊行された『地方女子たちの選択』です。

書影は出版社HPより

この本の白眉は、富山にUターンしたライター、ピストン藤井こと藤井聡子さんによる、富山に関係する女性14人へのライフリストリーの聞き取り。自身あるいはパートナーが富山出身であったり、富山を離れたりUターンしたりIターンしたりと事情は様々。また富山への思いも(まぁ総じてネガティブなものが多いが…)。

正直これがないと、上野千鶴子と山内マリコが、自身が脱出してきた富山を今の恵まれた環境から糾弾している本にしかならなかった。もっと現実は複雑なのです。藤井さんは強調する。外からいくら正しいことを言われようが、私たちはすぐには変わらないこの土地で生きていかねばならない、そこが出発点なのだと。ですよねー(いや、私は男性なので、女性たちの境遇がどの程度分かっているのか心許ない訳だが)。

下記、藤井さんの現代ビジネスの記事も参照して欲しい。 

独身アラフォー女性が「地元での年末年始」にブルーになる諸々の事情 https://gendai.media/articles/-/69711

ちなみに上の写真、藤井さんの単著も素晴らしい。自身のUターン記なのだが、抱腹絶倒、だが最後は泣ける名著。個人的には小松理虔さんと対談して欲しい。

後、最近出たこの本もこれから読みます。

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