【投稿コース】第6期 投稿コース講評:『プータロー日記 三半規管死滅編』【1月分】
現在、ひらめき☆マンガ教室第7期の受講生を募集中です。ぜひお申し込みください!
詳細:https://hirameki.genron.co.jp/creators-wanted/
申込:https://genron.co.jp/shop/products/detail/829
ひらめき☆マンガ教室第6期から新設された投稿コースでは、月に一度、ひらめき☆マンガ+内に投稿したマンガの中から自由にひとつの作品をえらんで講評を受けることができ、内容はひらめき☆マンガ+で公開されます。
第6期、1月分の講評には全3作品の申込みがありました。本記事では、井土金浩太さんの『プータロー日記 三半規管死滅編』の講評をお伝えいたします。
3.『プータロー日記 三半規管死滅編』井土金浩太さん
講評:さやわか先生
受講生アピール文
前回投稿した「続・プータロー日記」の続きとなります。
今回表現できているか見てほしいのは以下になります。
・ギャグマンガとしての、セリフやコマのリズム。
笑ってほしい場所(4p,10p,12p,13p)で笑ってもらえるかどうか。
・ジェットコースターに乗っているときの躍動感
今回は構図、パースで表現できるよう試してみました。
その他、何か気になったところ、読みにくい・わかりにくい箇所があればご教授ください。
講師講評(さやわか先生)
井土金浩太さん、ご投稿ありがとうございます!
ご質問をいただいているので、それに沿ってご回答差し上げますね!
・ギャグマンガとしての、セリフやコマのリズム。
笑ってほしい場所(4p,10p,12p,13p)で笑ってもらえるかどうか。
リズムはいいと思います。リズムだけで笑えるように作ってあるのは、すごくいいことだと思いました。個人的に一番面白いと思うのは12ページです。「今一番乗っちゃダメな奴じゃね?」という、無茶なことに挑戦していく感じがヤバい実験に挑むYouTuber的な面白さがあって、わかりやすく笑えます。あと、単純に10ページと13ページの天丼もリズムがよく、面白く読めました。
・ジェットコースターに乗っているときの躍動感
躍動感ですが、特に9ページがよいと思いました。ジェットコースターを読者に体感的にわからせるには、自分が乗っているときの追体験がいいわけで、このページはそれができていると思いました。一方で5ページ中段のようなパースのあるシーンは、もうちょっとこれも体感的に、つまり誇張されたパースで奥から手前への飛び出す躍動感が欲しい気がします。
・その他、何か気になったところ、読みにくい・わかりにくい箇所
基本的にギャグは面白かったのですが、それは上述したようにとにかくリズムがうまくできているせいだと思います。それゆえに、このリズムを内容面とうまくハメて、もっと面白くもできる気がしました。たとえば、そもそもジェットコースターに乗って乗り物酔いをすること自体は予期できることであり、ましてこのジェットコースターが普通ではないという前フリが前半にあるわけですから、後半が「やっぱり酔っちゃいました」というだけだと「まあ、せやろな」という気持ちがぬぐえません。つまりギャグのボケ感(意外性)がちょっと損なわれているように思いました。乗り物酔いについてのウンチクを展開しながら、「これだけの知識を持っているからこの主人公は酔わない、みたいな展開かしら」と思わせつつ、普通に酔っちゃう(→酔うんかい!)とかになってるとこのコマやめくりのリズム感が生きてくるというか、もうちょっと面白さが増せる気がしました。いかがでしょうか。
それから、気になった点としては4ページの格子です。こういうジェットコースターではあるのでいたしかたないのかもしれませんが、遠景であるのにやけに格子が細密に描かれていること、実際の設計との整合性が取れているのかどうか、大コマの大部分を無機質な模様が占めることなどが、ちょっともったいなく思わせました。全ページ1コマ目の写真ですら格子の奥はつぶれているわけですから(これは角度がついているので当然かもしれませんが…)、もうちょっと絵として自然に見えたかったかな、と思います。
講師講評ここまで
以上になります。
井土金浩太さん、講評にお申込みいただきありがとうございました!
ゲンロン ひらめき☆マンガ教室 第7期(2024年4月〜2025年3月まで)の受講生を募集中!第7期の詳細、お申込みは下記ページをご覧ください。
詳細:https://hirameki.genron.co.jp/creators-wanted/
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おわり