【投稿コース】第6期 投稿コース講評:『『星空のラクガキ』ep.2 (25p)』【9月分】
ひらめき☆マンガ教室第6期から新設された投稿コースでは、月に一度、ひらめき☆マンガ+内に投稿したマンガの中から自由にひとつの作品をえらんで講評を受けることができ、内容はひらめき☆マンガ+で公開されます。
第6期、9月分の講評には全6作品の申込みがありました。本記事では、もぎとさんの『『星空のラクガキ』ep.2 (25p)』の講評をお伝えいたします。
3.『『星空のラクガキ』ep.2 (25p)』もぎとさん
講評:さやわか先生
受講生アピール文
以前に投稿した作品の続きもののネームになります。
8p目までは、デザインのアイデア出しも兼ねていたので、ある程度画面を作り込んでいます。
前回さやわか先生にアドバイスしていただいたネーム模写をやってみた甲斐もあり、1話目よりはコマ割りに幅が出たなと実感しています。
コマ割りや装飾的なデザインという、僕の目標としていることにも段々と近付けていると思っています。
ただ、画作りに凝り過ぎてリーダビリティが下がってしまうことを危惧していて、自分で読んでても、セリフの位置などを変えた方が良いなと思う点がいくつかありました。
また冒頭シーン、二人がいる場所を説明するコマがどこかにあった方が良いなと思い、02Pの最後か、03Pの冒頭に公園の引きを挿入しようかなと思っています。
あと、08Pから、09Pに行くのに少し唐突な印象を受けたので、コマかページを追加しようかなと思ってます。
また、そもそもネームを人に見せるという経験があまりなく、こんな感じで問題ないでしょうか?
全てのコマではないですが、リコだとわかるようにした方が良いと思い、最後にツインテールを慌てて描き加えました。
まとまった質問というわけではないのですが、何か感想をいただけると幸いです!
よろしくお願いします!
講師講評(さやわか先生)
もぎとさん、ご投稿ありがとうございます!拝見しました!!
ご自身でも書かれているように、ネーム模写の成果が出ていると思いました!すなわち段違いで読みやすくなっているだけでなく、少女漫画っぽさが上がっていると思いました!これはとても大事なことだと思います。一般読者は、絵柄とか、キャラとか、物語とか、目に付きやすいところでマンガのジャンルなどを判断しがちですが、実はコマ割りとか構図などは、目立たないところで、しかしめちゃくちゃはっきりと、マンガのジャンルを規定するものです。もし、もぎとさんが今後も少女漫画っぽさのある画面を心がけるならば(あるいは、他のジャンルを試す場合であっても)、ぜひコマ割りや構図にも注意を配るべく、想定する作品のネーム模写をやってみることをおすすめします!それにですね、それをやると、必ず、如実に、マンガがうまくなりますので一石二鳥です…!!
さて、ご自身で懸念されている点について、以下すこし書かせていただきますね。
まず、冒頭シーンで二人がいる場所を説明するコマがあるべきか、ということについて。これについては難しいです。なぜなら、もぎとさんはこの作品を「モロに前回の続き」として描いているので、それはつまり、あらかじめ、ある程度「前回のシーンを知っている人」を読者として想定しているからです。だから、場所の説明コマはなくてもいい、ということになります。だけど、それだといきなりマンガが始まるようにみんなが思ってしまいそうだ、と思うということは、もぎとさんは新規の読者に読んでほしい度合いも、あるていど高いのかなと思います。もしそうでしたら、できれば続きものをやるより、(たとえ、話やキャラにある程度連続性があるにしても)短い一話完結を繰り返すような方式にしたほうが、読者にはわかりやすいと思います。また、マンガのする上でも、いきなり連載形式よりも、始まりから終わりまでを何度も描く方が、上達は早いように思います。
次に、08Pから、09Pに行くのが唐突という件ですが、これはページを足さなくても、それこそ最初に背景コマを足すだけでも、シーンの切り替えを表現できそうだと思いました。
最後に、ネームの形式についてですが、自分がどんな絵を描くか知っている相手に対しては、すべて棒人間で描いちゃってもかまいません。ただ、マンガをかきはじめの人は、「相手が自分のことを知らない」「しかし、ぜひ作品を見てもらいたい」という場合が多いでしょうから、すべてとはいいませんが、最初のページくらいは、この作品が全体としてどういう絵で描かれるのかがわかるような絵を入れてもいいと思います。
完全にペン入れをしなきゃだめ、ということではありません。要は、相手にわかればいい、伝わればいい、というわけです。読んだ相手に魅力的に感じてもらう、何をやっているのかわかってもらう、面白そうと思ってもらう、内容を理解してもらう、というのがネームを読ませる目的ですから、その目的が達成できるような落とし所を考えて描くのがベストだと思います。同じ理由で、重要なシーンだけは、表情やポーズをそこそこ詳細に描く、ということもよくあります。
以上のように考えたのですが、いかがでしょうか…?もし、よろしければ参考にしていただき、次の作品に活かしていただければ大変うれしく思います。よろしくお願いいたします!
講師講評ここまで
以上になります。
もぎとさん、講評にお申込みいただきありがとうございました!
おわり