バイトに取り憑かれた男の話
課題文を読んで、
全てのリミッターは外せないということなんだろうと考えました。
なぜなら、「マンガ」という形式に則った表現にする、ということが課題文に描いてあるからです。
「マンガ」を拡張するようなものでもいいけど、「マンガ」を外れてはいけない。
今回の課題の読者は、
頻繁にコミティアに行き、異質な表現を見て、高揚感を得るような大童先生のような人になるだろうと想定しました。
そこで、普段なら取り下げるような表現だけど、
最低限、その人たちに立ち読みして買ってもらえるような、なにか、やってる感のあるものを目指しました。
普段やらないこととしては、
・おじさんの自意識語り
・いつものしゃべり言葉みたいな冗長であちこちに言ってしまい、無駄なものが入り込むモノローグ
それでも、この方々は、
そういった如何ともし難い、その人っぽさが出ている表現を
前向きに読み下してくださるんじゃないかと想定しました。
読みづらさがありますが、よろしくお願いいたします。
お読みくださり、ありがとうございました。
■今回の自分の課題
ネーム講評でいただいたコメントを受け、このネームを人に届ける、商業性を持たせるためにどう修正するか、でした。
■マンガで目指したこと
マンガのかたちにすることで、変な絵を読者の方に食べてもらうこと。をネームときも目指していたので、
冒頭をエッセイマンガのようにしつらえて、間口を入りやすくして、
徐々に不穏な感じを出して、異常性を見せるという形式を目指しました。
「バイトに採用されない、家電量販店が苦手な男が、
家電量販店でバイトして限界に達した結果、
奇妙な絵を描いて現実逃避することで現実をやり過ごす話」です。
商業性を持たせる⇒商業誌に載せることを考えるという意味では、
フィクションにして、異能力的に使うというようなことも一考しましたが、能力不足でそこまで至りませんでした。
■ネームからの変更点
●読者層:
・ネーム
⇒ 頻繁にコミティアに行き、異質な表現を見て、高揚感を得るような大童澄瞳先生のような人
・完成稿
⇒ twitterでエッセイマンガを読む人の中でも、うまくいかない系の話が好きな人、タコシェなどに行って、個人制作のマンガを楽しむような人
今回のマンガはエッセイマンガだと思って読み始めたら、
なんかびっくりした、変なもの読んじゃったな、
という感想を持つことになると思ったので、
それを喜んでくれるような方が読者になるだろうと考えました。
ネームのときよりは、読者イメージを広めに設定し直して、制作したつもりです。
●なぜマンガをやっているのか、という部分を外しました。
・ネーム
⇒「全てのリミッターを外す、でもマンガの形式でやる」という課題文の部分から、
なぜマンガの形式でなくてはいけないのかということを、敢えて描いた内容にしました。
・完成稿
⇒ 課題を離れて、人に届けることをメインに考えた場合、この部分は知らんがな、という内容になると考えて、削りました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。