くまのぶ

家族

くまのぶ
白

この物語は当初から主人公の小紅が雪を好きになるおはなしとして作りました。

ある日、YouTubeに公開されてあるコミティアの講評会を視聴してた時、由田果さんが私のマンガに対して「キャラのリアクションが大事」とおっしゃっていました。
その後、今回のネームを見返してたら、主人公が雪を好きになる瞬間の絵が描かれていないことに気づきました。

そのため、12ページ・1コマ目の絵を作り、この絵が活きるように再度修正しました。

この過程の際、前回の講評でさやわかさん・大童澄瞳さんからご指摘くださった“コマと絵のバランスを考えて見やすくする(視認性を良くする)”よう心がけました。

白

この課題での重要な意図は“絵でいかに魅せていけるか”だと考えました。

「好き放題マンガを描く」という文章を見た時に、とある自分の過去を思い出しました。
それは小学生の時にマンガクラブで漫画を描いていた自分でした。

三幕構成や視線誘導、その他もろもろの理論なんて知らなくても漫画を描いていたあの頃、
なんで描けたのかというと、とにかく“絵”を楽しく描いていたからでした。

こうゆう絵、カッコイイ! こうゆう絵、気持ちいい! こうゆう絵、面白い!

とにかく自分がいいな!と思った想像を絵にしてずっと描いてました。

そして大人になった今、自分にはいろんな知識が蓄積されてきました。
知識は自分の身を守ってくれるものです。しかし、それは時には壁になってしまうものでもあります。(「リミッター」)

そのためこの課題では、いままで自分が身につけてきた知識(あるいは理論)に対して従属せずに(「全てのリミッターを外して」)、絵を使ってあたかも新しいことかのようにマンガを描く(「好き放題マンガを描く」)ことができるかどうかを問うているのではないかと解釈しました。

今回の自分のマンガで一番体現したのは14p,15pです。

小紅と紅樹の雪合戦を最後の最後であえて見開きにすることで、

・単純にめくって大きい絵が出てくる驚き
・物語的には問題解決後(小紅が雪が好きになった後)なので、そのままオチに向かうのかなと気が緩んだ所をつく
・登場人物達の誰の目線でもないように描き、それによって風景らしさが増し、とある一家の幸せなワンショットのようになる etc.

その他のコマも絵で魅力が出るように努力しました。