
岩明均『へウレーカ』

歴史または戦争の話自体は好きで歴史系の人文書はよく読むんです。
でも、漫画や小説となるとむさ苦しいというか、人間の情念がむき出しになる描写が多くてどうしても苦手で途中で読むのをやめちゃうことが多いんですよね。
歴史の物語って、そういう人間の念の積み上げなのにね。
そういった意味で、岩明均の淡々とした語り口はとても肌に合います。
本来であれば人や物が様々な暴力を受けた時、それが完全に壊れるまで抵抗や恭順の過程があるはずなのですが、彼の作品の中では人は剣で切られれば死ぬし、建造物は大きな石をぶつけられたら壊れるわけです。
結局、人間の情念なんてちっぽけなものでどうにかなる奇跡なんてないなって、思わされるんです。それがいいなって。
ということで好きな作品は岩明均「へウレーカ」
