
「好きな漫画」について
初めまして。遅くなり申し訳ありません。
「Sumiism」と書いて「隅々」と読むようなハンドルネームをつけている、隅々という者です。
主に二次創作系統を制作することが多いです。
が、最近はオリジナル作品を増やそうとしていたりしています。
そのオリジナルにて自分の世界を漫画として制作し続けられるエッセンスを探し当てられたらと思い参加しています。
みなさま、何卒よろしく、よろしくお願いいたします🙇
好きな漫画「足摺水族館」
著作:panpanya
白泉社。
最初に目につくのは自由な画材選び。
背景は緻密にミリペンで書き込まれているのに対し、キャラクターは鉛筆で描かれ、強いデフォルメデザインで描かれる。
キャラと世界とのコントラストをみせる独特なビジュアル。
その画材は、エッセイ的な物語にも合っている。まるでそのまま見てきた世界をそのままデッサン・スケッチしてきたかのような。
ブックデザインも作者本人が行なっているらしく、それは過去コミティアでの同人時代からであり、今現在連載している本意おいても変わらず。
物語世界の見せ方を・売り方を自分でコントロールできることは、自己表現的な漫画としては最高ではないでしょうか。
その特異な雰囲気は、サブカルらしさを持ちすぎているかもしれませんが。
実際、この「足摺水族館」はその画材のクセが強すぎて、もはや判別つかない箇所がいくつかある。
その癖の強さは、読者をひどく不安にさせる。私も初見時は困惑した。
そんなpanpanya氏の作品は、近年読みやすくなっている。
なぜなら、キャラにペンが入ったからです。
あのキャラの鉛筆と、背景のペンのコントラストが消えてしまい、背景の街と同一化して見やすくなっています。
また登場キャラクターもいつの間にか固定化されています。
これまでは分裂的な、話のたびに別の街を描いているようだったのに、
連載していくうちに一つの街を拡張していくような方向へとシフトしていき、
日常系漫画としての型に収まりつつあるように感じました。
とはいえ、それでお話が劣化したということはなく、むしろわかりやすく不思議な世界を楽しめてこれはこれで良いです。
が、それでも昔の詩のような、見えないものもまた見て見たいと思っています。
以上です。
改めてよろしくお願いいたします。