
好きなマンガ1冊:『フリージア 愛蔵版 4 (2)』
はじめまして。ひらめき☆マンガ教室の7期では、ひらめき制作コースに参加していた tomikashi と申します。
8期では聴講生として参加させていただきます。どうぞよろしくお願いします。
A:好きなマンガのタイトルおよび巻数
『フリージア 愛蔵版 4 (2)』(ビームコミックス)
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B:その1冊が好きな理由
『フリージア』は、暴力的・性的に過激な表現を含む作品です。
私は本来、暴力描写が苦手なのですが、反転して「暴力が当たり前にある世界で、人はどのように生きるのか?」という問いには強く惹かれてしまいます。
そのため、この作品には妙な愛着を感じてきました。
マンガ表現として特に優れていると感じるのは、市街地での戦闘の描写、鋭い陰影のかかった絵、映画のような緊張感のある時間の流れ、そして登場人物たちのまるで絡め取られているかのような心象風景が描かれる点です。
どれも他の作家にはなかなか見られない、独特な演出だと思います。
作品世界を説明するのは難しいのですが、大まかな設定は以下の通りです。
・「敵討ち」が合法化されている世界
・敵討ちする側と敵討ちされる側でそれぞれ2~4人で、指定のエリア内で銃を使って2日間の殺し合いを行う
・主人公の叶ヒロシはその“敵討ち”を代行する職業についている
・ヒロシは高い戦闘能力を持つが、精神が不安定
・各章は「敵討ちされる側=殺される側」の視点で展開されて主人公が最強の敵として描かれることが多い
この作品の中で、私が最も印象に残っているのは、ある女性キャラクターのセリフです。
その女性は「敵討ち」の対象である男を守るために雇われていたのですが、依頼主が殺されて「敵討ち」が終わった後、納得できない気持ちで叶ヒロシに銃を向ける場面があります。
相手はすでに立ち去ろうとしているのに、彼女は自暴自棄になり、意味のない戦いを挑みます。
普段はくすぶったような生活を送っていた彼女にとって、これは死を覚悟した行動でもありました。
以下、彼女のセリフを引用します。
いや……あんたでいいんだよメガネの兄ちゃん。
あんたが……ちょうどいいんだよ…
だってさ…私はこの世の中の全ての物に借りがあるんだからさ……
そいつら全部に仕返ししなきゃ収まらないんだよ。
私は光なんか見えやしない沼の底でもがいている魚なんだ。
だから私をそこから出してくれるヤツなら誰でもいいんだ。
そのあとどうなったって構わないからさ。
ねェ……
わかるでしょ。
他に方法がないんだ。
だからあんたがちょうどいいんだよ。
「どうにかしたい」と思いながらも、どうにもならない状況にもがき苦しんでいる心の叫びが、このセリフには詰まっています。
支離滅裂で、でも本気で、出口が見えない。そうした人物の心理をここまで的確に描いたマンガは、なかなかないと感じます。
それに、この作品を初めて読んだ大学時代の自分の心境とも重なってしまい、「一番好きな作品は?」と聞かれると、どうしてもこの作品を挙げてしまいます。
※私は長文を書くのが苦手なので、この文章は一度自分で書いた文をChatGPTに直してもらったものです。(それでもあまり上手い文ではないか…)
※バイオレンスな作品を紹介すると、こういうのばかり読んでると思われてもイヤなので、最近読んだ好きなマンガも紹介させてください!!
・『霧生ファンクラブ』⇒5巻できれいに完結したギャグマンガ。ドラマも面白い。
・『ジャイアントお嬢様』⇒お嬢様が巨大化すればオチがつく、何も考えずに読める。
・『ネムルバカ』⇒大学生のモラトリアムな時期に読んだけど、今読んだらもっと良かった。今年映画化してそれも見たが、池袋のシネマロサで見てボロ泣きした