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好きな漫画1冊:『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』第4巻


はじめまして。

8期聴講コースの星玉です。

 

好きな漫画を1冊ブログ記事として投稿しよう!とのことですが、

久しく漫画を読んでいなかった人間なので、なかなかパッと思い浮かびませんでした。

 

「最近漫画読んでないし、勉強も兼ねて何冊か読むべ」と思い、

手に取った漫画の中で一番面白かった作品を選びました。

 

 

【好きな漫画1冊】

私の選んだ好きな漫画1冊は

魚豊先生の『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』第4巻です。

この漫画は4巻で完結するので、最終巻になります。

(※以下、ネタバレ含みますのでご注意ください。)

 

 

 

この巻の大まかな話の流れは、

陰謀論を信じている渡辺くん(主人公)が様々な経験を経て、

陰謀論を脱して日常に戻っていくという内容です。

話が非常にきれいに纏まっていると思いますし、魅力的な展開やシーンが非常に多いです。

 

特に、以下の2つのシーンが印象深く、好きなシーンです。

 

1. 先生(渡辺くんの陰謀論の師)が学園祭の壇上で演説しようとするシーン

2. 渡辺くんが飯山さん(ヒロイン)に公園で告白するシーン

 

1. 先生(渡辺くんの陰謀論の師)が学園祭の壇上で演説しようとするシーン

学園祭のシーンは、先生が爆弾を体に巻き着けて、学園祭の壇上をジャックする場面です。

“マスメディアに載せられない真実の声(陰謀論)”を先生が壇上で演説しようとします。

周囲の観客は緊張感に包まれ、渡辺くんが期待した眼差しで先生を見つめます。

とうとう演説が始まるのか!?と思って読み進めるのですが、

その期待を裏切るように先生は壇上で「なぁ~~んちゃってっ」というセリフを言い、

何もできずにその場を去ることになります。

この先生が壇上でセリフを言うページは見開きなのですが、

この見開きの前のページに、先生の瞳が潤んで怯えた表情を描いていたのも印象深かったです。

それまでのページで高まっている期待と緊張感がクルっと反転します。

テンポもよく、緩急のつけ方がうまいんだな、と思いました。

 

2. 渡辺くんが飯山さん(ヒロイン)に公園で告白するシーン

公園で告白するシーンは、公園で先生が若者を洗脳しようとしている場面に、

渡辺くんが鉢合わせ、そこに飯山さんが偶然通りがかってしまうというやや複雑な状況のもとで行われます。

この状況下で、先生は渡辺くんを再び陰謀論の世界に洗脳しようし、

飯山さんは渡辺くんに真摯に向き合っていなかったことを謝罪します。

渡辺くんは先生の陰謀論的な言説に応じず、飯山さんに告白をし、バッサリとフラれます。

フラれた後の渡辺くんの脳裏に陰謀論的な言説が大量に溢れるのですが、それが消えていき、飯山さんや先生に出会ってからの日々が思い起こされ、飯山さんに向き合います。

渡辺くんはさわやかな表情をして飯山さんに感謝の言葉を伝えます。

渡辺くんがこの告白を通して、自分自身の真意に向き合い、本当の意味で陰謀論から抜け出したように思いました。

(告白するまでの渡辺くんは、学園祭の先生に対する失望から陰謀論に距離を取っていて、心の底から陰謀論を脱してはいなかった印象です。)

カオスな状況ながら、一連の流れが素晴らしく、感動的でした。

晴れやかな気持ちになりますし、話が綺麗に収束しているように思います。

また、学園祭のシーンと同様に、テンポよく緩急がしっかりとついており、気持ちよくページを読み進めることができました。

 

私自身は渡辺くんのダメなところと飯山さんのイヤなところの両方の面が自分にはあるなと思い、作品世界にスッと入り込めました。

その点も、今の自分にこの漫画はマッチしていたので、好きな漫画1冊として選びました。

 

ということで好きな漫画1冊でした。
みなさまよろしくお願いします。

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