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好きなマンガ1冊:『氷の魔物の物語』14巻


はじめまして、こんにちは。
8期にひらめき制作コースで参加のもといもと申します。

 

そろそろ漫画がめちゃくちゃ上手くなりたいな…と思い、参加を決めさせていただきました。
受講される皆さまと一緒に、めちゃくちゃ漫画が上手くなっちまおうと思います。
よろしくお願いいたします!

 

私の好きな漫画は、杉浦志保先生の『氷の魔物の物語』14巻(文庫版)です。

 

杉浦志保先生の、繊細で壮大な漫画をさらさらとした手触りでバッサバッサたたむところが本当に好きです。
初めて杉浦先生作品に触れた時に、漫画ってすごい媒体なのでは…?と子供心に印象に残ったことをよく覚えています。
その中でも、原体験としていちばん印象の強い巻がこの『氷の魔物の物語』14巻、最終巻です。

 

氷の中に封じられていたブラッドという美しい魔物と、その封印をある願望から解いたイシュカ。
結果的にふたりは、なにものにも代えられない唯一無二の相手としてお互いを認識します。
ふたりは、ひとりではできなかった視点で考え、ぶつかり合い、わだかまりを解き、新たな交流を生みながら旅をします。

 

ふたりを軸に、魔物や寺院との関係を描き、愛とはなにか、呪いとはなにか、己とはなにか、心とは、生きるとは、赦しとは、を、ブラッドとイシュカだけではなく、登場人物たちがそれぞれが手に入れます。
踏みしめるように、噛みしめるように、拾い集めるようにそっと大切なものを手に入れていく様の描き方。
ブラッドとイシュカの出会いと彼らの道のりが結実し、新たな出会いを許容するエピローグの美しさ。
この漫画と出会わなければ、漫画家をしていなかったかもしれないなと思います。

 

好きな漫画は多々あれど、この漫画が自分がこうなっていきたい、遠い目標でもあります。
そして、この出版をとりまく状況で『長編を描く』ということがどれだけ困難かもわかります。
でもいつか私も、長く、人の心に残る漫画を描けたらと思い、この作品を選ばせていただきました。

 

一年間、どうぞよろしくお願いいたします!

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