avatar

投稿サムネイル

【アニメ】『エリアンと魔法の絆』を観たよ【No.3】


『シュレック』で監督をやったヴィッキー・ジェンソンと『トイ・ストーリー』のクリエイターが作った映画、らしいけども後者についてはどこの誰を指しているのか不明。詳しい人がいたら教えてたも。

 

『エリアンと魔法の絆』、とても良かった。

 

 

魔法が存在する世界観で、ある国の15歳のお姫様が主人公。ある日両親(つまりはある国の王とお妃)が出かけ先から戻ったら、怪物になって帰ってきてしまった。お国のこともあるし、早く両親をもとに戻さないと! というのが話の大筋。

 

怪物といってもビジュアルはかなりかわいらしい雰囲気で、お父さん(王)はうろこの生えたカバみたいにな感じで、お母さん(お妃)はでかいカエルみたいな感じ。どちらも動きとしては子猫のそれに近いアニメーションで描かれている。無垢でかわいらしいモノ、もっと踏み込んで言えば幼児性を感じる何かとして描かれているのだ。

 

そして、冒頭五分を見ると「なるほど。この映画はつまるところ、ある日突然痴呆になって帰ってきた両親(=怪物になって帰ってきた王と妃)の面倒を見ながら、家庭(と国家)を存続させなくてはならなくなった思春期の少女が主人公のヤングケアラーものんだな」と理解できるような映画だった。

 

真正面からドキュメンタリー風にやっていたら必要以上に重くなるだろう題材をうまくファンタジー設定の中で回収しており、素直にすごいなと思う。

 

結局は二人とも人間に戻るのだが、それで終わりにならないのがとても良かった。

 

化け物になってしまった理由は二人の不仲だったのだが、それを置いたままにして人間に戻っても結局は何の解決にもならないと本人たちが自覚しているのである。そしてそのままにしていては、主人公の女の子にとっても自分たちにとっても良いことにはならないというところまで理解しているのだ。

 

結局二人は人間に戻った後は別居状態をとり、家庭と王国を維持する選択をする。そしてそのうえで、主人公の女の子も特段そのことを不幸だとは思っておらず、むしろどのような形であれ再び家族が再開されたことを喜ばしく思っているように描かれていた。

 

そして世間での評判が悪いのはきっとこの部分なのだろうと思う。理想にすぎると言えばそうなのかもしれないが、少なくともぼくはこの家族の在り方に感動を覚えたし、見終えた直後は素直に良いなと感じていた。冒頭15分ほどは若干ダレているしミュージカルパートが不用意に多いためにつまらない部分も多いのだが、そんなものは英語音声の歌を聞いて「この人歌うまいなぁ」と思っていたら終わる。

 

いろんな人に見て欲しい映画のひとつである。

おわり

前の記事へ
avatar
Pin

そのほかの記事

投稿サムネイル

【グルメ】和菓子屋「仙太郎」【No.6】

感想 レポート

投稿サムネイル

【マンガ】『スターウォーク』を読んだよ【No.6】

感想 レポート

投稿サムネイル

あけましておめでとうございます

その他

投稿サムネイル

【本】『吉本隆明全マンガ論 表現としてのマンガ・アニメ』を読んだよ【No.3】

感想 レポート