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【放談】本を読んだら腹が減る【No.9】


 

『味なニッポン戦後史』というタイトルはどうかと思った。普通に『味のニッポン戦後史』でよかったと思う。

どういう判断でゴーが出たのだろう。

 

なんてことは置いておいて……。

読んでいてとても楽しい本だった。初出がサイゾーでの連載だったからかもしれないが、どの章にもキャッチ―な話題がちりばめられていて気軽な気持ちで読み進められる。ついでに人に話したくなる豆知識とかがポコポコあってワクワクしながら読んでいた。

 

国際的な了承が取れている5つの味、うま味・塩味・甘味・酸味・苦味に加え「辛味」と「脂肪味」を足した全7章からなる。

 

あっと驚くような主張が力強く書かれているわけではないのだが、(作者の特徴なのか)ところどころ毒のある私見が放り込まれていておもしろかった。章によって明らかに熱量の差があるのも新書らしくていい。

 

塩味の章にある『伯方の塩』の話とかマジでおもしろい。『伯方の塩』についてはCMがミームになっているヤツくらいの認識だったのだが、まさかこんなにも政治的な商品だったとは。

 

気軽な気持ちで読んで楽しい妄想がはかどる本なのでおすすめだ。

おわり

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