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ひら☆マン7期以降のあなたへ(前編):同人誌レース6期Aチームの宣伝記録


目次

↓項目をクリックするとジャンプします

  1. はじめに。過去を知ってより高度な宣伝を
  2. 6期Aチームの行った宣伝紹介
  3. 後編へ。役立ちTIPSとBCチームの記録

 

 

 
────────

1. はじめに。過去を知ってより高度な宣伝を

同人誌レース。
それは、ひらめき☆マンガ教室で毎期開催される、
同人誌の売上を競うレースのことです。
レースは、毎期の受講生をA~Cの3チームに分け、
自分たちの作った合同誌を、自分たちで宣伝し、コミティアで手売りすることで行われます。
 

7期以降のあなたも、8月頃には「同人誌レースを盛り上げよう!」と突如言われることでしょう。
さて、何をしますか?

 
同人誌を作り、宣伝し、売った経験は?
無い人がほとんどでしょう。
私もそうでした。
6期のレースで宣伝を担当したものの、何をしたらいいか分からず途方に暮れていました。
しかしそれでも、6期のレースにおいて、

我らがAチームはほかチームと大差をつけ、見事優勝を果たしました!

 

なぜ優勝できたか。
これから同人誌レースを行う事となる皆さんは勝因を知りたいでしょう。
その極意は…宣伝!
とは言えません。勝因が何か、1つに絞ることはまずできません。
それでも、私達がどんな事をやっていたか、
7期以降の方々にぜひ知ってもらいたく、ここに記します。
 
我々の代、そしておそらくこれまでは、過去の同人誌レースでどんな宣伝をしていたか知らず、
前期以前のひら☆マン生を探してヒアリングしたり、思いつくことをやるしかありませんでした。
それが醍醐味とも言えますが、
筆者は正直それではひら☆マンの長期成長につながらないと考えていました。
 
毎度0→1の宣伝をやり、その期そのチームだけ盛り上げても、
次の期でまた0→1に戻っては積み重ねが無い。
今後同人誌レースを行う方には
我々の行った1を知り、1→2の宣伝をしてほしい。
そうして宣伝の技が引き継がれ、2→3、3→4と
より高度な宣伝へ発展すれば、同人誌レースだけでなく、
ひら☆マン自体を多くの人が知るきっかけになっていくのでは。
と考えています。

  

以下に、6期Aチームで行った宣伝を時系列にすべて記します。
また、歴代の同人レースリンク集、筆者が職場で得たX運用のコツ、
Aチームでチラシ配布させてもらった店舗リストも後編にまとめます。

長いブログですが、より多くのひら☆マン生の糧となれば幸いです。

 
────────

2. 6期Aチームの行った宣伝紹介

 

ア)宣伝の方針決め

我々6期Aチームには2~5期の同人誌レースの経験者が複数おり、
過去行った戦略についてヒアリングしました。
結果、SNS用のキャラを作るところ、チラシを作るところ、
とにかくフォロワーを増やすところと方針はチームごとにバラバラでした。
 
それを踏まえ、我々は以下の方針を定めました。
「チームアカウントより個人アカウントのファンを増やす」
 
・Xのチームアカウントは、レース終了後は更新されなくなる
 └作家個人のファンが増えれば、レース終了後も財産になる
・チームアカウントのフォロワー数と本の売上数はそこまで比例しない
 └作家に固定ファンが付けば、直接的に売上につながる

 

と考えたためです。
当時の資料をこの前編のブログの最後に貼りますのでぜひご覧ください。
 

イ)過去の完成稿をXに掲載

自分たちが出る1つ前のコミティア(秋コミティア)に合わせ、
#エアコミティア のタグをつけ、過去の完成稿を投稿
しました。
漫画は各人のアカウントから投稿し、チームアカウントではRTを行いました。

 

ウ)SF講座との合同授業でポストカード配布

「ひらめき☆マンガ教室の同人誌レース」と聞いて、
何の宣伝もしていない状況で誰が振り向いてくれるか。
一般人は「ひら☆マン」も「同人レース」も分からないでしょう。なので、
初期の宣伝ターゲットはひら☆マンと距離が近い
「ゲンロンコミュニティ」「SF創作講座生」に定めました。
Aチームは掲載作家の中にSF創作講座出身者がいたため、
SF創作講座生たちにはより届きやすいとも考えていました。
 

Aチームは他チームと差別化するため、
組み分け説明会の1週間後にはテーマ&テーマカラーを決めていました。
表紙絵もメンバーに急ぎ描いてもらい、
ひら☆マン&SF創作講座合同授業でポストカードを配布することに成功しました。
 
このポストカードは各所で配布されるため以下に詳細をまとめます。
チラシではなくポストカードにした理由は、
固くアイテム感があるため、捨てられにくいためです。

そのため厚みも選べる中で最も厚い用紙を選択しています。
枚数は今後配布するイベントでの配布数を予想して設定しました。

 

左が表面、右が裏面
印刷会社:プリントパック
サイズ :100×148mm
用紙  :強光沢/普通紙(ホワイトミラー上質紙)
厚み  :厚め(220kg)

注文枚数:500枚

 

エ)ぶんまるでの宣伝

ゲンロン・シラス非公式ミニ総会「人文マルシェ」(略称ぶんまる)にて、
「ひら☆マン」の紹介プレゼンをリーダーが実施。ポストカードも配布。
ターゲットであるゲンロンコミュニティに宣伝が出来ました。

 

 

オ)同テーマのイベントに参加

第2ターゲットは「自主制作漫画を作る・読む層」でした。
ここが、今後漫画を描き続ける我々にとって最も届けたいターゲット層です。
Aチームのテーマ「キラキラ眼鏡女子」と近いテーマ性で同人誌制作を行っている人、団体を探したところ、
眼鏡をテーマにしたオンリーイベントを発見。
あくまでそのオンリーイベント自体を盛り上げることを前提としつつ、
イラスト寄稿、当日はポストカード配布を行いました。

 

カ)おまけページのイラスト投稿

コミティア1か月前。
ここからはチームアカウントでの投稿を毎日できるよう弾を仕込んでいました。
その最初の施策が作品のキャラを使用し、合同誌の余白ページに
寄稿していたイラストの投稿です。
既存の絵であるため、制作生の負担も少なく実施できるのがメリットでした。

 

キ)文学フリマでの宣伝

文学フリマに出店するひら☆マン生(SF創作講座兼任生)に頼み、
ポストカードを設置してもらいました。
合同授業の時と同じく、SF創作講座のコミュニティへのアピールが目的でした。

  

ク)フォロワー数増やし

個人アカウントを伸ばすことが目標だったため、
チームアカウントのフォロワー数は気にしていなかったものの
フォロワー数が増えない事には拡散力も伸びない。
かつひら☆マン関係者だけに届いているのでは意味がない。

  

そこで、コミティアWebカタログを見てサークル参加者を
片っ端からフォローしました。

現時点で有名漫画家ではない私達は自然にフォロワーが増える事など無く、
「こちらからフォローしない事にはフォロワー数は増えない」が教訓です。
フォローについて注意点は

・1分間に30人フォローすると「一度にこれ以上フォローできません」と
 メッセージが出て1時間待つ必要がある
・1日のフォロー上限は400

  

です。(23年11月時点のX規約)
これに引っかからなければどれだけフォロワーを増やしても問題ないです。

 

ケ)聴講生によるファンアート投稿

投稿物を制作生だけで作るのは限界があります。
また、Aチームは他と比べ、聴講生の中に漫画描き・絵描きの比率が高く、
その力を有効に使いたいとも考えていました。

そのため、聴講生にも宣伝用のイラストを寄稿してもらうことになりました。
「掲載作家のファンを増やし、同人誌の売上に繋げる」が宣伝のテーマだったため、
掲載作品のファンアートイラストを描いてもらいました。

 
ファンアートだけでは作品の内容が分からないため、
リプでwebゲンロンのサンプルページへ誘導を行いました。
のちに長いサンプルが上がった時にもRTするようチーム内では会話していました。
 
なお、この応援イラストは対外への効果以上に、
チーム内での感激度が高かったことも良い効果を生んだ
と思っています。
自分のキャラを他の人が描いて応援してもらえる得難い機会でした。

 

コ)書店にチラシ設置

コミティア2週間前。ここからはXのチームアカウントからの投稿を
昼、夕方の1日2回にしました。
また、第3ターゲット「一般のコミティア参加者」に届けることを目標にしました。
文フリなどの目的をもってイベントに来ている濃い層ではなく、
一般のコミティア参加者にアピールするため、ティアズマガジン販売店舗を中心にチラシを設置しました。
相談方法は各店舗への直接電話。
「去年も置いてもらったんですが」は魔法の言葉なので、店舗リストをに後編に記します。
 
チラシ詳細は以下です。
枚数は店舗への配布数の合計から決めています。

 

印刷会社:プリントパックを利用
サイズ :A4(表4色裏1色)
注文枚数:600部

 

サ)PV制作

チーム内に映像を作れる方がいたため、他チームと差別化するため制作。
音源はフリー音源のうち作品テーマに合い、Xで投稿できる140秒を
埋められるものから選びました。
映像はイベント当日も机上で流し、雰囲気の盛り上げに一躍買いました。
(イベントでは音が鳴るものは禁止のため、無音でループさせました)

 

シ)カウントダウンツイート

Aチームでは同人誌の裏表紙に各人がカラーイラストを寄稿していたので、
それを使用したカウントダウンツイートを実施しました。

 

ス)サンプル公開

この施策が最も効いたかもしれません。

Aチームでは、「Xでサンプルページを多めに公開する方針」を取り、
漫画132P中62P(約半分)を事前にサンプル公開しました。

全文公開1人、ほかメンバーも描いたページで引きのある部分までとして全体の4割ほどを公開しました。
いまやXで漫画が無料で読めるのが当たり前の時代。
コミティアも、まったく中身の分からないものは手に取らないという買い手の気持ちを意識した施策でした。
なお、このサンプルは個人アカウントを伸ばす方針から、
各人が投稿、チームアカウントは引用RTする形をとりました。

 

セ)配信での宣伝

定期的に開催されているネット配信で取り上げてもらいました。
事前にネームを読んでもらい、内容について触れたり、
のちに文字起こししたものを画像でまとめたりしました。

 

ソ)ほかサークルへDMで声かけ

この施策が2番目に効いたかもしれません。

最終奥義・ほかのサークル参加者をフォロー&DMで声掛け
イベント当日までに、相互フォロワーであるサークルさんへDMで
挨拶を送りました。
サークルは、過去のひら☆マン卒業生と、場所やジャンルが近く
本を購入してもらえる可能性が高そうなところを対象にしました。
 
DMを送るため、コミティアWebカタログを見てサークルをリストアップし、
事前にフォロワーを増やしました。
ただ社交辞令的な挨拶を送れば相手も同じように返すだけと思い、
相手の出している作品を探して読み、感想を添えつつ挨拶をしたところが特徴です。
 
最終的に、ひら☆マン卒業生15人、サークル参加者25人にDMを送信。
送り先のほぼ全員から返信があったのが印象的でした。
大変ですが、実際にブースに買いに来てくれた方も居たため、効果はあったと思います。

 

────────

3.後編へ。役立ちTIPSとBCチームの記録

  

長いブログにお付き合いいただきありがとうございます。
後編では
■お役立ちTIPS
 ・過去の同人誌レースアカウントリスト
 ・マイルストーンとツイートリスト
 ・Xのコツ
 ・チラシ設置店舗リスト
■ほかチームの行った宣伝紹介
 ・重要。個人アカでの引用RT
 ・対談
 ・タイムラプス
 ・チームアイコンになるキャラを作る
 ・ゲーム配信
 ・ほかチームとのコラボイラスト
についてまとめます。
 
後編もまた長いブログですが、
きっとあなたの力になると思います。
リンクはこちら!

6期Aチームの宣伝方針を示した当時の資料は
以下の画像をめくってください↓

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