【最終課題・講評会感想】あの作品のあのコマが好き!【前半】
こんにちは、6期聴講生のyomです。
最終講評会も終了し7期の投稿も始まっていますね。そんな今頃ではありますが、6期のまとめとしてブログを書いておきたいと思いました。
最終課題について、各作品の中で自分が一番好きだと思った1コマについて感想を書きました。
順番は最終講評会の講評順になっています。最終講評会の後に書いたため、講評会で話されていた内容についても触れています。
一部作品の画像を引用させていただきました。問題ない範囲の引用を心がけたのですが、もし「削除してほしい」などありましたら遠慮なくお伝えください。対応いたします。
☆ 藤原ハルさん『夜を泳ぐ魚たちは』
☆ 中山墾さん『姉は人魚姫、40歳。』
☆ やながわけんじ さん『オタクに優しいギャルの兄ちゃん』
☆ ぼんち。さん『メルトDT』
☆ たにかわつかさ さん『カイジューのちいちゃん』
☆ 形井中へい さん『志摩先生とうるるちゃん』
☆ ヤギワタルさん『警察不在の街』
☆ 大須賀健さん『痴話喧嘩無敗伝説』
☆ 明青りんご さん『聖夜の女』
(↑ここまでが前半)
☆ 藍銅ツバメさん『あらゆる文士は娼婦である』
☆ くまのぶ さん『小食二郎訪問 〜環七一之江店〜』
☆ ひむか さん『プリンセスを探して』
☆ 山岡兄弟『パティスリーヨシダ』
☆ はやしなおと さん『ドイツと日本のモノレール乗り比べてみた』
☆ アキオさん『私が家を燃やした』
☆ 深田えいひれ さん『可愛がり専用職員』
☆あい乙いなびこ さん『怪物』
☆ 馬場逸さん『あこがれ』
(後半は3月31日までに投稿予定です)
☆ 藤原ハルさん『夜を泳ぐ魚たちは』
作品が現在非公開のため、読んだ時の記憶で書いています。
初めの方のページにあった黒背景で上半身裸のヒロインと亀の絵のコマが一番好きです。
「絵が……うまい……」とまじまじと眺めてしまいました。
元々うまい方でしたが、更に気合いを入れて描き込まれた絵はとても魅力的でした。
講評の「ここまで描けてようやく作家性の話ができる」という話が印象的でした。厳しい話だと思う一方で「努力すればここまではいけるんだよ」ということでもあるのかな……と希望も感じました。
☆ 中山墾さん『姉は人魚姫、40歳。』
課題5で描かれた作品のブラッシュアップ版。何度も読んできましたが、試行錯誤の過程が見られて興味深かったです。
以前にも書いたのですが、やはり水面に徐々に上がっていくところからの見開きページがとても好きです。
今回最終課題でまた読んだ時に初めて「あっドーラってドーラ!?(ラピュタの) この髪型だし! なぜ今まで気づかなかった!」ってなりました。
こういった「気づいた時にちょっと嬉しい」みたいなもの(目が3とか)は個人的に大好物なので、マンガの邪魔にならない程度に今後も入れてほしいと思いました。
☆ やながわけんじ さん『オタクに優しいギャルの兄ちゃん』
サムネイルにもなっている足の間から覗く主人公のアップのコマがすごくよかったです。
ホラーの演出で「こわっ!」と思いましたが、主人公も恐怖を感じているっぽいなんともいえない表情、顔の影の感じが効果的だと感じました。
ダメ人間なんだけど人間らしくてなんだか応援したい気持ちにもなる、という不思議な作品でした。続きの2話、3話も読んでみたいです。
講評会でのブルボン小林さんの分析がすごく面白かったです。(今時64でスマブラ)
伝わるように描いていたやながわさんもすごいし、それを読み取ったブルボンさんの読解力にも感心しました。スマブラのことはあまり知らないですが「ネース!」「ネース!」の不気味さは確かに印象的でした。
☆ ぼんち。さん『メルトDT』
いい第1話だなぁと思いました。神崎さんをかわいく描こうとしているのが伝わってきて、実際すごくかわいい! と思いました。
いい表情もかわいい仕草もたくさんあったのですが、このコマが特に好きです。
口元に手を持ってきているちょっとあざとい感じ、ハの字眉、赤面……かわいい。
全体的な線の感じも明らかに読みやすく、見やすくなっていてすごいと思いました。
Twitter(X)で描かれていた4コマもよかったです。優陽ちゃんと日下部くんの人間らしいところが描かれていて親しみを感じました。
☆ たにかわつかさ さん『カイジューのちいちゃん』
一番印象に残っているコマはこちらの見開きの絵でした。
なんだか不思議な絵だなぁと思いました。細かいところが色々書き込まれていて、生活感のある部屋の様子と外の異世界っぽい感じ、ちいちゃんと怪獣が同じ向きで重なっている感じ、改めて見て更に気になるところが出てくる味わいのある絵でした。
講評での「セカイ系のその先」という話がすごく面白かったです。話し合い大事ですね。
他の方の話を出して申し訳ないのですが、大須賀さんの作品も「話し合い」が大事なキーワードになっていて「対話の大切さに自覚的なのかな」と思いました。もう「男は黙って〜」の時代じゃなくなってるのかと思うと頼もしいです。(たまたまお二方がそうなのかもしれませんが)
☆ 形井中へい さん『志摩先生とうるるちゃん』
完成稿のサムネにも使われている、うるるちゃんが髪の毛を結ぶ大ゴマがとてもよかったです。
うるるちゃんの横顔やうなじがとても綺麗で、一方で今まで形井中さんのマンガを読んできた読者だけにわかる脇の描き込みに笑っちゃいました。
形井中さんの気合いが感じられる見ごたえのある絵ですね。
課題1の時もマンガの先生と生徒の話でしたが、最終課題はよりエンタメ度が上がっていてすごい! と思いました。
☆ ヤギワタルさん『警察不在の街』
吉岡さんの人の好さが伝わってくるようなこのコマが好きです。
ヤギさんは元々絵がうまい方(というかプロの方)ですが、課題が進むにつれて「マンガとして見やすい絵」になっていてすごいですね。
講評後に今回また読んでみて「確かに藤子・F・不二雄先生の異色短編っぽい!」と思いました。藤子F先生の新作はもう読めないですが、ヤギさんは今後も続けられるとのことで、新作が読めるのならとても楽しみです。
☆ 大須賀健さん『痴話喧嘩無敗伝説』
エリナとバトルしている無音の大ゴマがよかったです。その後のはぁはぁ息切れしている2コマも含めてバトルマンガで見かけるやつだ! と思って笑っちゃいました。痴話喧嘩に全力すぎる。
講評のパンツ談義がすごく面白かったです。私はあのパンツは「そういうギャグなんだろう」と思って気にしてなかったんですが、確かに他の女の子のファッションの描き分けと比べるとあれだけ違いましたね。 エリナは他の子と違う強敵キャラなのでそれはそれでありな気もしました。
☆ 明青りんご さん『聖夜の女』
「言葉だけじゃ伝わらないから〜」のコマと迷いましたが、プレゼントに包丁が刺さった瞬間のコマが好きです。
シンプルな画面ですがちゃんと包丁の落ちるスピード感があって「ザクッ」という書き文字の感じもいいと思いました。
私はこの作品の「ワンチャンなかったところ」がすごく好きです。
講評で武富先生が仰っていた「絵柄に清潔感があってエロにいかないのは予測できた」というところに「なるほど」と思いました。
明青りんごさんの作品ごとの成長は本当に目覚ましくて、見ている方としても面白かったし勇気をもらえました。