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【投稿コース】第6期 投稿コース講評:『タイっちゃんとサメねえ(ネーム)』【7月分】


ひらめき☆マンガ教室第6期から新設された投稿コースでは、月に一度、ひらめき☆マンガ+内に投稿したマンガの中から自由にひとつの作品をえらんで講評を受けることができ、内容はひらめき☆マンガ+で公開されます。

 

第6期、7月分の講評には全3作品の申込みがありましたが、本記事では、はとむぎさんの『タイっちゃんとサメねえ(ネーム)』の講評をお伝えいたします。

 

2.『タイっちゃんとサメねえ(ネーム)』はとむぎさん
講評:大井昌和先生

 

受講生アピール文

はじめまして「投稿コース」のはとむぎです。
よろしくお願いいたします。

はじめて5ページの漫画を描きました。これまで描いたことがあるのは4コマだったので、形式は4コマを使いました。
同じ4コマの形式で描かれている、橿原まどかさんの「4人はそれぞれウソをつく」を主に参考にして真似ました。

制作コースの課題5の人魚のモチーフをお借りして、姉妹の会話劇によるギャグ漫画を描きました。シンプルでわかりやすさを心がけましたが、フキダシや文字のレイアウトはとりわけ苦労しました。とても難しかったです。

完成稿に向けてアドバイスいただけるととても嬉しいです。

誰に・どこに向けて描いているのか、掲載媒体の目標がまだ定まっていません。アドバイスいただくのに、すみません。自分にとってどんな媒体が合うのか探しています。この夏、目標が見つけられるようたくさん漫画を読んでみようと思います。

よろしくお願いいたします。

【参考にしたマンガ】 
・「4人はそれぞれウソをつく①」橿原まどか
・「いつもいっしょに①」大井昌和
・「あずまんが大王1年生」あずまきよひこ
・「聖☆おにいさん4」中村光
・「ポプテピッピク」大川ぶくぶ

 

 

講師講評(大井昌和先生)

 

投稿コース初の講評ご依頼いただきありがとうございます!
さて今回の漫画は「人魚」という設定の会話劇5pの漫画ですね、恋バナ的な内容でコメディという仕立てになってると思います。
僕はコンテンツを見るときは基本的に構成を見ます。構成さえちゃんとしてればどんな内容でも面白く見れるからです。例えばカレーを食べるだけで面白く見せたりできるのが構成だと考えているからです。
というわけで、このような内容で最初の1pを扉絵に使うというのはかなり大胆だと思います。1/5をストーリーなどに使わず世界観の説明の絵面だけに使うというのは読者にどう思われるのか?という意識が少し抜けていると思います。扉があるということはある程度の長さを期待して読み始めた読者に5pで終わったとき、この雰囲気のある扉はなんだったんだろう?と思われてしまう可能性があるので、大変もったいないと思います。また読み始めてコメディである内容にこの扉絵の世界観がプラスされた展開を2〜3pくらいで読者は想定するのですが、それが大きな肩透かしを産んでしまっているのがこの作品の大きな問題で総評になります。
マンガに限らず表現はリズムや構成で読み味を生み出し内容=ストーリーとの共振で読み手に物語を伝えていくと僕は考えています。

 

続いて中身についてです。
キャラクター自体は可愛くデザインも悪くないと思います!これはマンガを描く上で大事なことなのでキャラクターを作ることはどんど頑張って欲しいと思います。
ただこのキャラの良さをマンガ技術が活かしきれてないのも残念。
例えば2ページ目の会話の始まりはほぼヤバイという感じで誰が喋っているかわからないという状態になってます。自分は解読にここだけで1分くらい使ってます。これはかなり致命的で、漫画の読者は一瞬でもつまづくと特別な魅力がなければ読むのをやめてしまうものです。
この読むのがつまづく理由は、この2p目でいきなり使われてる「ウニ」と呼ばれる吹き出しの派生の多用です。ウニは吹き出しの変形記号で、キャラの内面の語りやモノローグに使われるものです。ここで吹き出しの派生という通り、吹き出しを使いこなせて初めて使っていい記号です。理由は吹き出しはヒゲと呼ばれる、しゃべっているキャラの方向指定する記号が付いてます。がしかしウニにはこれがありません。これがないが大したことがないように思ってしまったら、ウニを使うことはやめた方がいいでしょう。
プロの作家がウニを使ってもなぜ読みやすいのか?この理由は技術的なものなのですが…ただ今回のこの2p目の問題は簡単にいうと、ウニのモノローグで2人のキャラが会話しているという、ヤバい現象が読めなくさせています。
これはここまで書いてきた、ウニという記号に対して考察がなく、ただ単に読んだ漫画にウニが使われてるから使った、という表現の仕方が問題を起こしてると思います。

 

ところがこの2p目の問題に目を瞑ると、3、4pにわたる会話には間や大ゴマを使いリズムを生み出そうとしてるのはかなりいいと思いました。だからこそ全体の構成を考えないのはこの良さを帳消しにしてしまっています。
しかも最後の5p目、人間に恋したというのも言ってるだけになってしまっています。
これは人魚姫を前提にしてるから読者もわかるだろうと思ってのことですが、人魚姫の主人公はタイちゃんではなくはとむぎさんのオリキャラですよね?
であればストーリーの頭や中盤にオチのフリ、タイちゃんが人間を好きになってる、という情報開示が必要になります。
フリは伏線とも言っていいですが。
伏線は凝ったストーリーを作るものではなく情報の出し方の技術です。例えば1pの扉を半分削って、人間に興味を持ったタイちゃんのフリ(スマホ持ってるとか人間界の流行を追ってるとか)や途中の会話でタイが人間の話をしているがサメは分かってないズレた会話コメディにするなど、様々な対処法、情報の提示の仕方があると思います。
これはお話というのがパターン化されてることであり知識量なので、たくさんのお話を読み続ければ身につくのでぜひやってみてください。

 

…とまあ駆け足で書いてしまいましたが投稿コースに投稿いただきありがとうございました!
ほとんど技術的な問題だと思いますし、キャラが作れるのは大きいことですので、ぜひこれからも頑張ってください!

講師講評ここまで

 

以上になります。

はとむぎさん、講評にお申込みいただきありがとうございました!

 

おわり

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