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【授業レポート】ゲスト講師は椎名うみ先生! 第6期 第4回授業レポート&椎名先生へのショートインタビュー!!


7月8日(土)の授業は感情をテーマにし、「アフタヌーン」にて『青野くんに触りたいから死にたい』を連載中の椎名うみ先生をゲスト講師としてお招きしました。今回は授業レポートとともに、授業後に行った椎名先生のショートインタビューをお届けします!

 

マンガのあり方が多様になっている昨今において、あえて商業媒体を選ぶというのは「マンガを商品にしなくてはいけない」ことを意味しているという椎名先生。

 

世の中にある作品を分析してマンガ制作に生かす技術や、自身が商業マンガを描くにあたって武器にした「感情」の描き方などをお聞きし、ご自身の経験にもとづく非常に具体的かつ実用的なアドバイスが盛り沢山な授業となりました。

 

まず行われた、課題4「好きだと感じたその瞬間」(課題提示:椎名うみ先生)のネーム講評では、提出作品を通して受講生に寄り添いながらも、創作の核心を突いた指摘や指導をいただきました。受講生も大きな刺激を受けたようで、講義後には熱意のあるやり取りがあちこちで行われていました。

 

講評の結果、課題4における完成稿選出者は以下の3名となりました。選出者は完成稿の提出時に次回の授業内で必ず講評を受けることができます。惜しくも選外となった他の受講生も、授業内での講評は確約されませんが、自由に完成稿を提出することが可能です。

 

〈課題4・「好きだと感じたその瞬間」完成稿選出者〉

 
☆中山墾さん「推しとメシで生きています。
「マンガの中で上手にキャラクターの反応が描けているため、共感しやすくて良かった」と椎名先生。さらには“あるある”を描くのも上手であると高評価を得ていました。さやわか先生も「グルメマンガとしてすごく完成されたネームで、テンションが高く、アップダウンがあって良かった」と評価されていました。

 

☆ひむかさん「体温の形
椎名先生から「1ページの段階でこれから何が起こるか、これはどんなテーマかということがすぐに分かる非常に美しい作品」と評価された本作品。一番の盛り上がりポイントであるキャラクター同士のやり取りをもっと描いていればさらに良くなるのではないかとご指導いただきました。

 

☆形井中へいさん「サッカー部員志田ちゃんの自由なふるまい
作品をどう楽しんだら良いのかを明らかにするため、「読者がどのポイントでどう反応したらよいかの補助線を出すと良い」との指摘が飛んだ一方で、欲望は商品になりやすいという考えのもと「自分に正直な作品になっていてすごく良かった」と高い評価を得ていました。

 

提出された作品をもとに椎名うみ先生と講評を行なっている主任講師のさやわか先生。2023年7月8日(土)。

 

続いて、課題3「肉体的接触があるクライマックスを名シーンのように描いてください」(課題提示:師走の翁先生)の完成稿講評が行われました。

 

こちらの講評では、作品の良かった点や分かりにくかった点を具体的に指摘していただき、それぞれどのような改善案やテクニックがあるのか、実践的にご指導いただきました。また講評後には提出作品に対して、課題点が下記の通りに与えられました。

 

〈課題3・「肉体的接触があるクライマックスを名シーンのように描いてください」完成稿課題得点者〉
☆藤原ハルさん「ふ・れる」11点
椎名先生から開口一番「完璧だと思う」と言われていた作品です。設定が突飛であるにもかかわらず、キャラクターの反応やリアクションをしっかりと描いてあり、作者がやりたかったことを中心に添えてあるためとても読みやすかったとたいへん好評でした。

 

☆ヤギワタルさん「戻る権利」4点
椎名先生から「マンガ内でのベタと白の配置のバランスも上手でかわいかった」と高く評価されていました。加えて、コマ割りもうまく、絵がシンプルで分かりやすいのはすごい武器になるという講評をいただきました。

 

☆桐山さん「そこにAIはあるんか」1点
残念ながらペン入れが間に合わなかった作品ではあるものの、見せ場となるシーンについて、椎名先生から「感情を伝えるためには読者に追体験をさせなければならず、そのためには見て欲しい感情のポイントを絞り、リアクションを描くことで追体験の補助を入れることが必要である」と、とても具体的で有用なアドバイスをいただきました。

 

また、以下の受講生に「ひらめきポイント」が与えられました。ひらめきポイントとは、作品に対する評価とは別に受講生の課題に対する取り組みなどに対して、主任講師のさやわか先生から与えられる点数です。課題3については、下記の通りになりました。

 

〈課題3・ひらめきポイント得点者〉
☆大須賀健さん 2点

 

椎名うみ先生に講評いただいた課題4「好きだと感じたその瞬間」の提出作および、課題3「肉体的接触があるクライマックスを名シーンのように描いてください」の完成稿はこちらから無料でご覧いただけます。

 

 

それでは、素晴らしい授業をしてくださった椎名先生へのショートインタビューをお楽しみください!

 

授業後にいただいた椎名うみ先生のサイン。描かれているのは『青野くんに触りたいから死にたい』の主人公・刈谷優里(かりやゆうり)。2023年7月8日(土)。

 

☆☆☆
スタッフ:本日はご登壇いただきありがとうございました。椎名先生のお話は明快かつ的確で、受講生にとっても非常に刺激的な授業だったように思います。

 
椎名先生:ありがとカニ~🦀
(顔の横でダブルピースを作る椎名先生。カニはいつもピースしていてハッピーだからということで生まれた言葉だとか。「ありがとカニ🦀」は授業中にも繰り返しご披露いただきました。)

 
スタッフ:授業を終えたばかりですが、今のお気持ちはいかがですか。

 
椎名先生:楽しかった!けど、疲れました(笑)

 
スタッフ:重ね重ねありがとうございました!ひらめき☆マンガ教室は受講生を目の前にして講評を行う授業スタイルをとっていますが、多人数のマンガ作品を読んで講評を行う、といったようなことは今日が初めてだったのでしょうか。

 
椎名先生:誰かの書いたネームや完成稿を読んで、その作品について話すっていうのは、マンガ賞の審査員(注:「第三回トーチ漫画賞」での審査のこと)をやったとき以来でした~。今日みたいに、作者本人を前にしてっていうのは初めてだったけど……。今日は聞き手としてさやわかさんがいてくれたのでとても話しやすかったです。

 
スタッフ:授業内で、ご友人とマンガについてお話しすることがあるとお伺いしましたが、今日行っていたようなマンガ談義をすることもあるのでしょうか。

 
椎名先生:友達とマンガについての話自体はするけど、今日みたいな風にはならないね~。物語の構造がどうこうとか、コマ割りがどうこうとかって感じにはならない。そういう話は編集者さんとします。

 
スタッフ:授業では椎名先生が四季賞に応募した際にはオタク友達の意見を参考にした部分があるというエピソードも披露していただきました。身近にマンガについて話すことのできる人がいるという点では、ひらめき☆マンガ教室はどう見えましたか。

 
椎名先生:私は今までマンガは個人で勉強して来たから、そういう意味だと、ひらめき☆マンガ教室は「マンガ家になりたい」っていう共通の志を持った仲間がいて良いな~と思います!

 
スタッフ:嬉しいお言葉をありがとうございます。最後になりますが、本日の授業を通して何か印象に残っていることがあれば教えてください。

 

椎名先生:みんな真面目だね~! 私が壇上で話したことを繰り返し受け止めて理解しようとしてくれていたので、ひらめき☆マンガ教室の生徒さんはみんな真面目だなと感じました!

 

スタッフ:受講生にとって非常に刺激的で、ためになるお話を椎名先生にしていただいたからこそだと思います。改めまして本日は長時間におよぶ授業をしてくださり本当にありがとうございました!

 

椎名先生:こちらこそ~。ありがとカニ~🦀
(顔の横でダブルピースを作る椎名先生)
☆☆☆

 

椎名先生、5時間にもおよぶアツく熱量あふれる授業をして下さり本当にありがとうございました!

 

次回の授業は8月5日(土)に行われます。

課題4の完成稿の講評は同日16時からYouTubeで無料生中継されますので、ぜひご覧ください!
※ 授業の進行により、若干開始時間が遅れる場合があります。
※ 生配信終了から8月12日(土)までアーカイブのご視聴が可能です。

 

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