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好きなマンガ『鋼の錬金術師』


9期聴講コースの椿りょうかです。

特に好きなマンガの1つに『鋼の錬金術師』がありまして、その最終巻の27巻です。

ジャンルとしては擬似歴史×ダークファンタジー×バトルマンガです。

まず1巻から最終巻まで全く求心力が損なわれず、リーダビリティがものすごいです。

錬金術や神秘主義や戦争のモチーフも本格的に扱いつつ、少年マンガのフォーマットに適合させる。

終始凄惨な内容でありながら度々挟まれるコメディ演出があり、さらにそれらがお話のトーンを損ねないというバランス感覚。

あるキャラクターたちと、また別行動をとっているキャラクターたちとが、「そういう状況でこのキャラたちが、まさかあいつらと出会ってしまうのか、さあどうなる?」「この回のラストのページがそこで終わるんかー」「あるエピソードで提示されたフリが何回か後のエピソードでそうつながるのか」と度々唸らされました。

この構成の巧みさは、海外ドラマの名作にも全く引けを取らないかそれ以上です。

バトルマンガとしては、あるロケーションや状況を存分に生かして、常に気転を利かせた駆け引きを繰り広げる。故に必ずしも魔力が強かったり体が大きかったりするキャラクターが勝つとは限らず、ときには不利になったら逃げて体制を整える。勝つときは気転とハートで勝つというバトルマンガの面白さも凝縮されてます。

27巻を挙げた理由は、それらの緊密さが極に達したりクライマックス直前まで広げに広げられた大風呂敷がラストで畳まれる。1巻導入の状況に決着をつけたり、「等価交換の法則」をひっくり返したりする。そのときの感動具合が個人的にトップクラスに大きいマンガ体験だからです。

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