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【第9期】さやわか先生&大井昌和先生による質疑応答のコーナーNo.1


ひらめき☆マンガ教室では受講生の学びを深めるために受講生専用の質問フォームを設けております。本コーナーでは「ひらめき☆マンガ+で公開可能」なものとしてフォームに投稿いただいた質問の一部を、皆さまにお届けいたします!

 

今回は《ネームの描き方》についての質問と回答をお伝えします。

 


質問者:あおじる。さん

<質問内容>

ネームの絵ってラフなものが多いと思うんですけど、綺麗に描きすぎるのはダメなんでしょうか?

  

<さやわか先生からのご回答>

あおじるさん、ご質問ありがとうございます!

 

まず前提としてですが、「きれい」というのは人の印象によるものですから、どの程度描けば「きれい」なのかは、人それぞれ違うかなと思います。逆に言うと、「この程度描けばいいだろ」と思っていても、「全然足りないというか、なに描いてるかわかりません」と言われる可能性もありますよね。

 

なぜそうしたことが起こるのか。というと、そもそもネームというのは、つまりは一緒に作品を作る人に共有し、いわば設計図のように「初見のひとに完成像を伝える」ことが目的なので、全く知らない相手が読むのであれば、「1ページくらいは、このくらい描いとこうかな」と、絵柄が伝わるページを用意するのもいいでしょうし、「このシーンはこの顔を描く!」という気合いの入ったページなら、それがわかるようにしたほうがいい、ということになるからです。

 

というわけで、読む相手への親切のために「必要であれば」、丁寧に描いたほうがいいとは思います。雑に描き飛ばしていたりすると、「ああ、読ませる気がないんだ」とか、相手に思われちゃうと思います。

 

ただ、あおじるさんがおっしゃっているのは、上記したよりも「もっと」きれいに描くケースの話ですよね。つまり、下描きとか、ペン入れのレベルまで描いてしまうやり方はどうなのか、ということですよね。

 

しかし、それも「そもそもネームってのは、設計図として相手に伝わることが大事」という、上記したお話を思い出していただければ、考えやすいと思います。つまり、あまりにきれいに描いてしまうことは、相手に見せて、あれこれ相談しながら直すためのものとしては不向きな場合がある、と思えるはずだということです。設計図だからこそ、相手と「この部分を、こっちに移動させよう」とか「この部分はなしにして、こっちを広げよう」などの話し合いがしやすいわけですよね。なのに、下描きレベル以上になっていると、作品が確定(固定)されてしまったイメージが強くなり、どこに直す余地があるのか、わかりにくくなります。これは、相手に対しても、また自分自身で作品を推敲する上でも、ちょっと困るように思います。

 

ネームというのはコマや人物、セリフなどの配置や大きさ、顔の表情などがまずは重要で、それが読んだ相手に伝わらねばなりません。自分にとっても、それを確認するための設計図であり、直していくための設計図「案」です。それを超えて絵を細かく描き込んでいくとすれば、それはネームの役割を超えたこと、自分の何らかの満足(純粋に絵を描きたい、ネームを直すという考えがあまり持ちたくない、このあとの下描き作業の手間を減らしたい、などなど)のためにやっているということに近くなると思います。

 

ですので、どのくらい「きれい」に描くかは人によって基準が違うため明確に言うのは難しく、ゆえにご自身の裁量でやっていいとも言えるけれども、そもそも何のためにネームをやるのかということから考えると、過剰な描き込みをするのは本末転倒の恐れがある、というのがご質問へのお答えになるかな、と思いました。もしよろしければ参考になさってください!

 

<大井先生からのご回答>

あおじるさん、ご質問ありがとうございました!

 

ネームは綺麗に描いても全く問題ないです。綺麗に描くとは何か?ということがわかっていればですが。では、ネームを綺麗に描くという意味は何か?

 

 
綺麗に=X、ということが肝で、綺麗に描くという意味はネームにおいては、ネームを読んだ人間に伝わるように描くという意味になります。つまり「綺麗に=人に伝わる」です。ですので人に伝わるために綺麗に描くのは全く問題ないでしょう。

 
このXが、=自己満足、綺麗に描いたということが目的になりそれを果たしたという満足感だったり、または、=趣味、一コマ一コマ絵を描くのが楽しいだけでそれが誰にも伝わらなくていい、などに置き換わる場合は「綺麗」にというのが特に意味がなくなると思います。

 
逆にラフでも伝わればいいのでネームはラフいのが多いわけです。ラフに描けば時間も短縮できるし原稿の仕上げを綺麗にすることに時間を与えることができますし、原稿が綺麗になればネームがラフでも人に伝わりやすいと思います。

 
もし綺麗なネームに時間を取られて、完成原稿の切りさが失われれば、完成前の青写真としてのネームには完成度を上げる意味があまりないからです。

 
もちろん綺麗なネームで綺麗な原稿で時間内に完成し、人に伝わる物になっていれば、綺麗に描いたネームの存在理由を明確にできれば、綺麗に描くのは全く問題ないと思います。

 

9期の方が始まりますが1年間是非頑張ってください!


 

以上です!

 

本コーナーは不定期配信です。

更新があった際にはSNSなどでも通知いたしますのでぜひお読みください🌴

おわり

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