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好きな漫画 町田洋『夜とコンクリート』(祥伝社)


こんにちは。第8期ひらめき制作コースの須澤彩夏です。7期では聴講生として通っておりました。これから1年間、どうぞよろしくお願いいたします!

◆好きな漫画 町田洋『夜とコンクリート』(祥伝社)

私の好きな漫画は、町田洋さんの『夜とコンクリート』です。2014年に刊行された漫画ですが、その数年後くらいに本屋さんで出会い、思わずジャケ買いしました。

表紙がとにかくカッコ良すぎる。キャラの顔アップとかじゃない…エモい表紙!「これが漫画なの?おしゃれすぎる!」と当時の私は衝撃で、そこから町田洋作品にハマっていきました。

『夜とコンクリート』は短編集でいくつかの短編が収録されているのですが、その中の『夏休みの街』という、第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞した短編が一番大好きです。

そしてその『夏休みの街』の中で私の一番好きなページがこちらです。

出典:町田洋『夜とコンクリート』

…真っ白!

描かれているのは枠線のみで、絵は描かれていない真っ白なページです。このページ単体で見ると、一体何が表現されているのか分からないですね。

このページの直前の3コマは、こちら。

出典:町田洋『夜とコンクリート』

主人公が、発光するキューブに触れようとする瞬間の場面です。そしてページをめくると、先ほどの真っ白なページが来るという流れです。

真っ白なページは、全く何も絵が入っていないにも関わらず、この前ページの流れを踏まえて読むと「強い光」を感じるページになっている、ということです。

この流れが、とてもデザイン的で、引き算の美しさを感じるページとなっており、私の大好きなシーンです。

漫画の「めくり」というと、大きな絵がバーン!と入っていたり、びっくりするセリフが入っていたりと、足し算で魅せていくことが多いと思いますが、こちらのシーンは「何も描かない」ことが最大限の効果を上げており、なんてスマートで、鮮やかなんだ…!と毎回読むたびに惚れ惚れしてしまいます。

そして単体では何の意味も持たない真っ白なページが、漫画という媒体の持つ連続性を踏まえて見た時にその意味が変わる、というところも味わい深いポイントです。

皆さんもぜひ実際に読んで、真っ白なページから光を感じる体験をしてみて下さい!

『夜とコンクリート』は収録されている他の短編も叙情的で大変素晴らしいので、読んだことのない方はぜひ読んでみて下さいね。

以上、私の好きな漫画『夜とコンクリート』でした!

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