
好きなマンガ:『望郷太郎』(山田芳裕)第1巻
この作品は、大寒波によって世界が一度リセットされた中、人工冬眠から500年ぶりに目覚めた主人公が、過去の知識や知恵を頼りに、新しい世界での暮らしや生きがいを模索しながら日本を目指して旅をしていく物語。
文明や社会が崩壊した後に、そこから再び何かを発見し、新しい世界を再構築していく物語に惹かれることが多いのは、小学校低学年の頃に観た映画『風の谷のナウシカ』の影響かもしれない。『望郷太郎』もまた、冒頭から世界がすでに異変を起こしており、そこから主人公が目覚め、未知の世界へ踏み出していく展開にワクワクしてしまう。
マンガ版『風の谷のナウシカ』や『AKIRA』のような世界を再構築していく物語、あるいはSF小説『プロジェクト・ヘイル・メアリー』のような過酷な環境下で生存方法を試行錯誤するストーリーにも強く惹かれる。こうした作品に共通する、サバイブする姿勢やオルタナティブな世界が形作られていく過程に、特に魅力を感じているのかもしれない。